第54話 翼人と龍とその18

翼人たちの島の火山が爆発した時、まっさきに動いたのはロボットたちだった。


ロボットたちは、龍たちの背中にわれもわれもと乗っかっていく。


翼人の1人が、1体のロボットを呼び止めて聞いた。


「なぜ、そんなに急ぐんだ?火山は、遠いのだから、みんなで協力して相談してからでも遅くないだろう」


「ロボットは自分の身を護らなくてはなりません。それに人間以外の命令は聞けません」


それを聞いてその翼人は声をうしなった。


ロボットを作った人間、いや、宇宙人そらびとは、もう空へ帰ったじゃないか!


その時、龍たちはロボットたちにうながされ空へ飛びたった。


龍たちが、空中高く飛んでいくかのようにみえた時、バラバラと何かがおちてくる。それは、ロボットたちだった。


ロボット1体を運ぶのに翼人が3人がかりでやっと飛べる。龍たちだともっと運べるはずだったのだが、ロボットの数が多すぎたのでした。


「あぁー!ロボットたちが!」


地上には、無残に飛び散ったロボットたちと途方にくれた翼人たちがいた。


「大丈夫ですよ、まだ1体だけロボットがいます」


火山の様子を見てきたユニコーンたちの内の1人が言った。


その横に小さな小さなロボットが1体いた。


 

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