捕獲と尋問
捕獲と尋問
闇の中に身を潜める。
真琴の能力のおかげで、敵の動きを完全に掴んでいた夏生たちは、先回りをして待ちかまえていた。
体育館入口の物陰に潜み、息を殺して待ち伏せる。
夏生のほかに、秋津と真琴の三人だった。残りは寮のほうで待機している。
敵は正門や裏門からではなく、フェンスを越えて敷地内に侵入してきていた。
そのあとはまっすぐに歩いているところをみると、例の光学迷彩とやらを働かせているらしい。
姿を消して透明人間になれるのであれば、物陰に潜む必要もないのだろう。
敵の数が一人であることから、夏生たちがここにいることを知られたわけではないということがわかった。
敷地内を横切って、敵は校舎のほうに向かおうとしていた。
職員室あたりにでも侵入しようとしているらしい。生徒名簿でも物色するつもりなのか。
(わりと珍しい名前だからな)
(なにがだ?)
(ナツオとダイテツ。――あのとき、やつらに聞こえてもおかしくない距離で、二人の名前が声に出されていた)
(そうだっけ?)
あの状況で、よく覚えているものだと感心する。
誰が誰の名前を呼んでいたのか、まるでわからない。
(生徒名簿の中に二人の名前が共に見つかれば、偶然である確率は低く、我々であることがほぼ確定する。その確認に来たのだろうな)
(ダイスケとか、ヨシオとか、そんなありがちな名前だったらよかったのに)
(どっちがダイスケでどっちがヨシオだよ)
(――いまそこの角。もうすぐ出てくる)
真琴の声の質が変わる。夏生も気を引き締めた。
(合図を出してくれ。おれがやる)
透明化している敵を視ることができるのは、真琴だけだった。
(いや――。光学迷彩ならば、私が解除しよう)
(できるのか?)
(私の能力がテレビを観るだけと誤解されたままなのは心外だ。立証しよう)
(来た。いま角のところに視えた――)
遠くにある常夜灯が照らすばかりで、体育館の陰は、暗さに慣れた目にもなお暗かった。
なにも見えないその場所に向かって、秋津が手を差しのばす。
(む……ん)
その手が握られると同時に、場の光景のほうも、握りこまれたかのようにぐにゃりと歪んだ。
そのうち背後の光を透過させていたなんらかの機構が正常に働かなくなったか、全身黒づくめの男の姿が、夜の校舎を背景に薄く浮きあがってくる。
光学迷彩が強制解除されたことに、人間らしく驚いてか――男の動きが一瞬だけ止まる。
夏生はその隙を逃さなかった。
夏生なりに考えたわけだが――人の形をした相手を無力化するのに、いちばん簡単なのが、この方法であった。
足場がなければ動くこともできない。
空中にぷかぷかと浮かんだ男は、手足を動かしていたが、その動作にはなんの意味もなかった。
無駄を悟ったか、その手が懐に入りこむ。
出てきたのは銃だった。
拳銃ではなく、人間を消滅させる威力を持った謎の光線銃のほうだ。
「あぶねっ!」
夏生は叫んだ――が、夏生たちを狙ってきた光線は、ねじ曲がって、地面に命中した。
見れば秋津が手をかざしている。
「どういう原理の武器かは知らないが、それが光線であり、電磁波である以上、私には無効だ」
続けて、二発、三発と乱射してくるが、すべてねじ曲げられて、地面へと導かれる。
光線のあたった場所は、アスファルトが砂にかわり、塵にかわり、風に運ばれて消えていった。あとには人間一人分程度の穴が開く。
「いいものがあるよー。そこに。おとなしくしてもらうのに」
真琴の目は入口脇の体育倉庫に向いていた。
「ああ、な~る」
夏生はすぐに了解した。
窓にもドアにも、もちろん鍵が掛かっていたが、
ぐるぐると巻きあげられた緑色の物体を、体育倉庫の中から持ち出してくる。
テニスのネットであった。
空中にいる男に、ぐるぐると何重にも巻きつけてゆく。
粗い編み目のネットだから窒息させる心配もなく、何枚も念入りに巻きつける。
はじめ暴れていた男だが、手も足も顔も見えないくらいに分厚い簀巻きを作りあげてやると、男はさすがに静かになった。
「よし。捕獲成功」
◇
テニスネットでふん縛った男を、寮内へと運びこんだ。
三枚重ねにしていたネットのうち、外側の二枚を剥ぐと、ようやくその顔が見えるようになる。
「夏生、これ巻きすぎー」
「仕方ねえだろ。暴れられたら大変なんだし」
「これ絶対、おもしろがってやってるよね」
男はむっつりと押し黙っていた。
サングラスはどこかに吹き飛んでいて、眼窩を覆う黒いカバーが見えている。
帽子も当然なくなっていて、つるりとしたスキンヘッドが蛍光灯の光を跳ね返していた。
まるで人工物のように、人間味のない顔がそこにあった。
「さて、ミスタA。我々の質問に答えてくれるだろうか」
秋津がそう言って、尋問を開始する。
夏生も秋津に完全に任せきっていた。こうしたことは秋津のほうが百倍はうまく実行する。
「失敬。ミスタZだったかな」
相手が答えないとみると、呼びかけが変わる。
(なんでAとかZなんだ?)
すっかり傍観者となってしまった夏生は、顔を寄せるようにして、おなじ傍観者である志津に訊いてみた。
(アルファベットって、二十六文字だからじゃないでしょうか。ほら……、さっき秋津君が、一人減って二十五人になったって言ってましたから、はじめは二十六人いたわけで――)
(んな――安直なっ)
夏生のチョップが、志津の切り揃えられた前髪に命中したとき。
「Jだ」
男が初めて口をきいた。
(Jだってよ。いいんだってよ)
(だから言ったじゃないですかぁ)
おでこを押さえて、志津が言う。
「では、ミスタJなるべく手間をかけさせないでくれると助かる」
夏生たちのひそひそ話やら、ボケ突っこみやら、すべて聞こえているはずなのに、秋津と男はハードボイルドなやりとりは続けていた。
すっかり二人の世界に入りこんでいる。
「まず最初の質問だ。――君らは何者か」
「なにに見える?」
はじめに出会ったときの慇懃無礼な口調とは違って、だいぶ荒っぽい口ぶりになっている。この男本来の口調なのかもしれない。
「いちらんせー、にじゅうろくごー」
押し黙ったままの男のかわりに、さっと手を挙げた小鉄が元気よく答える。きっとたぶん、「一卵性二十六子」と言いたいのだろう。
「では二つめの質問に移ろう」
黙秘権を使用してくる相手にも、突っこんでやったほうがいいボケをかました小鉄にも、委細構うことなく、秋津は次に移っていた。
「――
「………」
今度も男は無言であった。
「では三つ目の質問。他の二十四人とはもう連絡がついたかね。さっきから体内に埋めこまれた通信機を使っているようだが」
「通信機?」
秋津が妙なことを言い出して、夏生はぎょっとなった。
一人であればこそ捕らえることもできたわけで、全員でかかってこられたら、捕らえられるのはこちらのほうだ。
「――春日。体内を透視してみてくれ。他にどんなものが埋めこまれているか」
「えと。待って……。なんかこのひとの体の中って、ひどく見えにくくって――」
しばらく
「この下衆な覗き屋の――」
男がなにか早口で喚いた。英語のスラングのようだった。
真琴は気にせず凝視に入った。
その瞳に青白い光が宿る。
本気で能力を使ったときの現象だった。
なにを言われたのかわからないので集中できるのだろう。真琴の英語の成績はひどいものであった。人のことは言えた義理ではないのだが。
「うわ――、このひと、からだの半分以上が機械とかだ。骨格なんて金属製だし。あちこちメカが入ってるし。残りの半分も普通の人とかなり違ってる。見慣れた内臓と、色もカタチもぜんぜんちがーう」
内臓は普通見慣れない。色もカタチも普通は知らない。
「爆発物があるはずだが」
「自爆装置! ボタンおしてみたーい!」
秋津の言葉に小鉄がへんなふうに反応する。
「ボタンはないけど、たぶんこれかな? 普通の人だと、レバニラ炒めの材料が収まっているあたりのところに、粘土みたいな塊が」
「プラスチック爆弾だな」
「電気のコードがきてる。小さな筒が埋まってて、そこになんか銅線が繋がってる」
「起爆方法は電気信管か。ならば放置しておいても問題はない」
「――いいのか? おい」
そう言ってきたのは男のほうだった。
「この部屋を吹き飛ばすぐらいの威力はあるんだがな。部品も肉片も残さずに消えるための〝装備〟なもんでな」
「では使ってみたまえ」
「おい」
あまりにもあっさりと秋津が言うので、夏生はさすがに割って入った。
自爆したとしても
「……なにをした?」
数秒もしてから、男は言ってきた。自爆を試そうとしたに違いない。
「通信機も使えない
声に凄みがこもる。
付き合いの長い夏生でさえ、背筋に寒さを覚えるほどだ。
「では最後の質問に入ろう」
「あの……」
ここで割って入っていったのは、志津だった。
「もしよかったら……、わたしが、読みましょうか? 暴力とか、いやですし……。小鉄ちゃんもいますし、あまり見せたくないですし……」
このタイミングでよく――と思ったが、彼女なりに決意してのことであるらしい。
秋津がなにをしようとしたか、読み取ってのことかもしれない。
「えー、みたいー。なかみたいー。すぷらったー。かいぼー」
「……わたしが、いやなんです」
脳が天気な小鉄に、大義名分をあっさりとひっくり返されて、志津は本音のほうを持ち出した。
しかし本音を持ち出してきたぶん、言い出したら聞かないという雰囲気が漂っている。
「こういう手合いの心を読むのは、正直、あまり勧められないのだが……。そこまで言うなら、まず冬野に任せよう。思考波スクリーンは作動しないようにしてある」
秋津はそう言った。
夏生の記憶が間違っていなければ、男を捕獲してからここに連れてくるまで、秋津はその体に一度たりとも触れてはいないはずだった。
志津は男の顔に目を据えると、真剣な面持ちになった。
瞳の中に青白い輝きが灯ってゆく。
真琴と同じだ。
夏生は自分も
しばらくのあいだ、志津と男とのにらみ合いが続いた。
テレパシーに抵抗することが可能なものなのか、男は簡単には読ませなかった。
志津は男のところに近寄ってゆき、屈みこんで、額の付近に手を触れた。相手に接触することで、さらに強力にテレパシーを働かせようとする。
「――!!」
不意に、志津が息を詰まらせた。
前屈みになる。口元を押さえ、床に向けて体をくの字に折り曲げ、そして嗚咽のような声を洩らす。
吐いていた。
口元を覆った手の隙間から、胃の内容物が間欠的に吹き出した。床の上に撒き散らされる。
何が起こったのか、夏生には理解できなかった。
「だから勧められない、と言ったのだが。――春日」
「あ。うん。ほらっ、志津……」
真琴に付き添われて、志津は廊下へと退場していった。
「この手合いの精神に触れることは、汚物タンクの中身を舌の上に乗せるに等しい」
秋津の言葉が説明になって、夏生は何が起きたのかを、ようやく理解した。
テレパシーを使った志津は、この男の心理をまともに覗きこんでしまったわけだ。
そしておぞましいものに触れてしまった。瞬間的に嘔吐してしまうほどに――。
「は――。は――。は――」
男は笑い声を立てていた。
「かわいいお嬢ちゃんじゃないか。俺がこれからお前たちをどういうふうに解体してやるかを見せてやっただけで、あれだ」
「ほう」
「女は解体しながらヤる。男のほうは全身の神経を剥いてやって、裏返しにして、壁に貼り付けておく。殺してくださいと言わせるが絶対に殺さない。女が三人。最後のメスガキが壊れるまで特等席で見物させてやる」
「なぁこいつ殴ってもいいか?」
「暴力には意味がない。せいぜい、気分が爽快になる程度の効用しかない。我々がいますべきなのは尋問だ」
秋津の言葉はいつものようにクールだった。
だがいつにも増して底冷えのする声だ。
「こいつ! 悪いやつ!」
「ああ、小鉄……。こっから先は、見ないほうがいい。おれたち、ちょっと怖くなるからさ」
大鉄に顎をしゃくってみせると、すべて了解した顔で、妹を連れて廊下のほうに出ていった。
はじめ抵抗していた小鉄だが、笑っていない夏生の顔と、引く手を緩めようとしない兄に、なかば引きずられるようにして部屋をあとにしていった。
姫も志津たちにくっついて最初のときに出て行っている。
これで部屋の中は、夏生と秋津の二人だけになった。
秋津が男に顔を向ける。
「――能力者は連れ帰らねばならなかったのではなかったかね」
「そういうことになっているが、抵抗されたので殺したことにしている。俺は能力者が大嫌いなんでな。特にお前らみたいに、なんの苦労もなく力を身につけたようなやつらは」
「それは君が苦労したが身に付かなかったということの裏返しなのかな。能力開発に落ちこぼれて改造人間にでもされたかね?」
秋津の指摘に、男は無言をもって答えた。
「さて、ミスタJ、君はサイボーグであるようだが――」
「そのSFみたいなダサい呼び方はやめろ。改良人間チューンド・マンと、そう言え」
「全員が同じ外見なのも、規格化されたサイボーグだからだろう。改造率は五〇パーセントでは済まないようだが、そこまで強化改造してあるのに、生殖機能など残しておくのは無駄に思えるが。先ほど、我々の仲間の女子に対して行うと口にした破廉恥な行為は、それは本当に実行可能なものなのかね」
「……」
穏やかな口調でいて、内容のほうは手厳しい。
つまり、おまえアレ立たねーじゃん、と言っているわけで――男同士だからこそわかることもわけだが、ある意味、最高の侮辱であった。
「我々の仲間の女子をどう陵辱するかというプランを立てていたようだが、現実として実行不能なことを考えるのは、それは妄想という。実現可能性という観点でいうなら、中学二年生男子の一学期における妄想のほうが、まだしも現実的であるといえる」
「……」
「それはさておき、尋問を開始しよう」
秋津はそう言った。
これまでのは尋問ではなかったらしい。
このままずっと言葉責めが続くのかと思っていた。
「機械の体を得て、いくつかの物事と引き替えに不死を得たつもりだろうが、それが単なる錯覚であったことを、これから知ることになる」
秋津の声から、どんどんと感情が消えてゆく。
聞いている夏生のほうが恐ろしくなってきた。
「な、なにをするんだよ……?」
「べつになにも。ただ――彼ご自慢の機械の体は、調子が悪くなってしまったようだ。暖かい眼差しで見守ってやることにしよう」
「……」
男は相変わらず無言だったが、顔色に変化が起きていた。
眼窩に視覚デバイスがはまっているせいで表情は読みづらいのだが、なにかに耐えているような感じがする。
ネットにぐるぐる巻きにされた内側から、白い煙が立ち昇りはじめる。
ゴムかプラスチックかが焦げつく匂いが漂ってきた。肉が焼ける匂いでないというのが、いかにもサイボーグらしい。
「おや故障かな。体内から焼かれる気分はどうかね」
なにをどうすれば、触れずに体内を焼くことができるのか。
秋津はとぼけたことを行っているが、その能力なのは間違いない。
はじめはテレビとラジオを聴くだけだったはずなのに、携帯にメールを送れたり、自転車をこがずに走らせたり、光学迷彩を強制解除したり、敵を体内から焼いてみたりと、様々なことが出来るようになっていた。
まったく違う能力をいくつも持っているように思えるが、秋津が前に言っていたように、すべてはある一種類の能力の応用なのだろう。
男は様々な反応をした。
煙をあげ、音を出し、うごめき、跳ねた。
ネットに巻き取られた状態で床から十センチも飛び上がったかと思えば、体のあちこちが痙攣とともにぼこぼこと盛りあがる。
体の機能が狂わされているらしく、まったくでたらめな動きだった。
悲鳴でも声でもない音が、口ではないどこかから洩れだしてくる。
壊れた機械のような音を立てて、床の上をはね回った後、男は不意に静かになった。
「……どうなったんだ?」
しばらく待ってもなんの反応もないので、夏生は秋津におそるおそる訊いてみた。
「さてな。故障が一時的に収まったんじゃないかな。だがまた調子が悪くならないとも限らないな」
秋津はしれっと言ってきた。
「……なにが」
男から、消え入りそうな声があがった。
息をつき、しばらく呼吸を整えてから、男は再び言ってきた。
「なにが……、聞きたい……」
「肝心なことは、たったのひとつだ。その質問に答えてくれるだけでいい」
「言え」
「君たちは彼女を連れ去ろうとしていたな。彼女をどうするつもりだった」
そう、それこそが肝心なことだった。
夏生は拳を握りしめ、質問の答えを待ちうけた。すべて秋津に任せきりで、ただ聞いているばかりであったが――。
「エサだ」
「――餌とは。何に対しての」
「星船だ」
「地球産の星船かね」
「そうだ。そこの裏山にも、一匹、生えてきたはずだ。お前らは知っているはずだ。その能力――喚ばれて授かったものだろう?」
「星船と餌との関係は」
「エサは星船に喰わせてやるもんだ。あれは一種の生物だからな。燃料のかわりに物質を食う。特別なエサを喰わせてやることでパワーアップもする。ポパイのホウレンソウ知ってるか? 知らねえか。じゃああれは。パックマンってゲームは。昔あったろ。ふだん追いかけ回されてる弱っちいキャラが、パワーエサを食べるといきなりパワーアップして、逆襲して敵を喰らいにかかるっていう、あれさ」
「知ってる?」
夏生は秋津に訊いてみた。
「温泉旅館で見たことがあったな」
「レトロゲーム?」
「春日が詳しい。あとで聞いてみたまえ」
「ちょっと待て。餌ってなんだっけ。姫。――アリシアのことだよな?」
「それを訊いたつもりだったが」
「顔色ぐらい変えろ。眉くらい動かせ」
あまりにも普通に言ってくるもので、つい普通に受け答えしてしまった。
いまかわされている話は、女の子を食わせるとか、食わせないとか、そういう類の話であるわけだが――。
夏生が理解したことをみると、男はいかにも楽しそうな顔になって、得々と具体的な説明をはじめた。
「まず五十かそこらに分割する。部位ごとにカットだ。一部は生食用として。残りは冷蔵もしくは防腐処置を施して輸送する。半分以上は今後のために缶詰だ」
普通の口調であることが、むしろ禍々しく聞こえる。女の子を牛かニワトリと同列に扱っている。
「地球が現在保有する星船の正確な数を」
「質問は一つだったはずだがな。お前は約束も守れねえのか。それともお前のママが約束は破るもんだってお前に教えたのか?」
「……」
今度は秋津が無言に変わる。
夏生は心の中で悲鳴をあげていた。できればここから逃げだしたかった――女子供のように。
「――きゃああッ!」
そのときだった。
離れたところから、ガラスの割れる音と、悲鳴とが聞こえてきたのは。
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