サヤカ:GPS

──サヤカの家──

 ドアを開けるなり悠佑が私の両肩を掴んで揺さぶってきた。その目は血走っていて、肝が冷えた。悠佑のこんな顔は初めて見たかもしれない。悠佑は上ずった声で続ける。

「サヤカ! もうこんなところ、逃げよう!」

「え、ど、どうしたの? こんな急に」

「アパートの前に車停めてるから!」

「いや、出るにしても準備が……そもそも、どこに行くの?」

「いいから乗って!」

何の準備も心構えもしてない私は悠佑にバッグだけ持たされて無理やりトラックの助手席に詰め込まれ、悠佑の運転する車が急発進した。私の体は一気に後ろに引っ張られる。まるで、愛の逃避行をしている気分だった。急に車に乗せられて、怖さもあったが、悠佑が行くところだし、たぶん大丈夫だろう。

(あ……。鍵、閉めてないや……)

そんなことをぼんやりと考えていた。なにかただならぬ事態が起きていそうなことはわかったが、この時にはまだ危機感は全く感じていなかった。むしろ、事情はどうであれ悠佑が一緒にいてくれて寂しさを埋めてくれたことへの喜びしか抱いていなかった。悠佑となら、どこまでだって行ける。悠佑は運転席の上部に手を伸ばしサンシェードを開いた。車に乗った私たち2人の体を、黒い雲の混じったオレンジ色の夕焼けが照らしていた。


──警察署の外──

 急いで車に乗る。遅れて上司が私の車に乗り、私の同僚たちも何人かが別の車に乗っている。いつもは上司が運転して私が助手席に座っていたが、今回は私が車を運転して、上司が助手席に乗るかたちとなった。このトレンチコートを着るとカンというか調子が上がってくるような気がする。今は一連の誘拐事件の全てが明かされようとしている段階にきていて、誘拐犯を直接捕まえ、その協力者を見つけてしまった私のテンションは絶好調を迎えているみたいだし、少し調子に乗ってしまった。

「お、変わりに運転してくれるんだな。生意気にも」

「いいえ。今日は調子がいいんで、たまたまです。行きますよ」

「頼むからスピードは守れよ」

「わかりました」

私は車を急発進させた。勢いに任せてアクセルを踏みすぎた。周囲のパトカーには早速クラクションを鳴らされ、上司も何かを諦めたようにうなだれた。とにかく、私たちは聴取の時に聞いておいた黒田玲穂玖の自宅へと向かった。


 黒田玲穂玖の家に着いた。家ではまだ電気が点いていた。まだ家にいるみたいだ。一緒に付いてきた同僚たちと役割分担して、彼女が逃げたときのために多数の警察官で家の周りを取り囲んで、私たちは玄関から彼女に接近することになった。

「また危険な役じゃないですか……。チャイム鳴らすなり刺されでもしたら堪りませんよ」

「はは、絶好調なんだからそのくらい大丈夫だろ。どうせ刺されるんだったら左のケツに刺してもらえよ。そしたらシンメトリーだ」

「もう。帰ったらお尻にガラス刺して私の痛みをわからせてあげますんで」

「ジジイにむやみにショックを与えるなよ。ショック死するから」

「はいはいわかりました。私がピンポン押しますんで、念のために少しだけ離れておいてください」

玄関のチャイムを鳴らす。30秒ほど待っても出てこなかった。他の警官と連絡を取っても、どこかから逃げた様子ではなかったので、もう一度鳴らしてみた。今度は、鍵の開く音がして、ゆっくりと、ドアが開いた。黒田玲穂玖は青ざめた顔をしていた。

「黒田玲穂玖さんですね? こういう者ですが、ちょっと署までご同行願えますか?」

彼女はゆっくりと頷いた……ように見えた。その足が一歩後ずさったのを見て家の中に逃げ込むかと前傾姿勢をとった私に、彼女は思いっきりタックルをかましてきた。

「うわあああああ!」

「ちょっと!?」

私はバランスを崩し、またもや尻もちをついた。全体重分の衝撃を受けた右のお尻に激痛が走った。古傷が開くとはこのことか。それより、黒田玲穂玖が逃げた! 上司の方を向くと、黒田玲穂玖が突進しようとしているにも関わらず、いつも以上に涼しい顔をしていた。

「粋がるにはまだ何年か早かったみたいだな!」

語気が強くなった、と耳が感じ取った瞬間、黒田玲穂玖は吹き飛ばされていた。空の向こうに浮いている三日月のような、綺麗な一本背負いが決まった。左右からドサドサと警官たちが倒れた黒田玲穂玖の方へ走っていく。上司はそれを尻目に情けない態勢になっている私の方へ歩いて来て、手を伸ばした。

「まだまだ年季が足りん。俺に向かって生意気な口を叩きたいなら俺より経験を積まないとな」

「永遠に生意気言えないじゃないですか。それと、意外と根に持ってますよね、私が偉そうにしたの」

「当たり前だ。好きな奴には格下に見られたくないし、見られたならその考えを改め直すまでイジイジ気にする。男ってのはそんなもんなんだよ」

「え、好きなんですか? 私のこと?」

「なんだ。ケツが痛すぎて冗談も通じないのか。精神病院にも心当たりがあるし、なんだったら連れて行ってやろうか」

「オジサンが歳相応の話ができるようになる薬とか処方してもらえるなら」

「言ったな」

上司の手を握って立ち上がったところで電話のバイブレーションが鳴っているのに気が付いた。携帯電話を開いてみると、その前にも一度不在着信があったようだ。ちょうど私が署を出た頃。40分ほど前だ。上司も私の電話が鳴っているのに気づいて電話を取る私の会話を聞こうとした。

「もしもしサヤカちゃん? どうしたの?」

「晴さん! 助けてください! あ……っ」

「ちょっとサヤカちゃん! もしもし!」

「……」

プツッと音がして、プープー電話の終了を告げる音がした。私が叫んだものだから、上司だけでなく、黒田玲穂玖を連行して手持ち無沙汰になっていた同僚たちも何事かと私のもとへ駆け寄ってきた。彼らは『何かはわからないけど、また面倒なことになったんだろうな』という顔しかしていなかったが、事情を知る上司は何も言わずとも何が起きていそうなのか察したようだ。

「何があった。俺は最悪な状況になったような気しかしてないが」

「『助けてください』と、一言だけ。たぶん、当たりです」

上司の「最悪」という言葉を聞いて顔を引きつらせた同僚たちは、私の返事を聞いてさらにこわばった。私はすぐさまリダイヤルを試みたが、電話が繋がることはなかった。

「至急、応援を呼んで、悠佑氏とサヤカちゃんの住居両方に向かわせろ。俺たちは彼女の方を当たってみる。急げ」

「はい」

生意気を言った件で懲りて、私は運転せずにおとなしくしていようと思っていたが、そんなことを言っていられる場合ではなくなってきた。私は運転席に乗り、助手席に乗っていた上司は電話でひたすら部下たちに事情の説明をしていた。気を抜くと今にもアクセルを限界まで踏みそうになっていた。


──悠佑の車──

 私が悠佑の異変に気付いたのは日が暮れようとしていた頃だ。私たちを乗せた車は、どんどん私の知らない方向に進んで行った。

「ねえ、私たち、どこに行ってるの?」

「後で話すから、今は待ってて」

もうちょっと前だったら、何のサプライズをしてくれるのだろうとかのん気な事を考えていただろうが、悠佑の顔を見ると、さっき私の部屋に押し入ったような血走った眼のままで、その表情も少し青ざめて、こわばっている。

「どうしたの? 大丈夫?」

「うるさい。運転してるんだから静かにしてて」

「……」

私が黙ったのをいいことに、車はどんどん知らない道へ入っていく。そして、名前も知らない倉庫の前に来たところで、車は停まった。周りには森しかない。明らかにおかしい。そして、今日の昼ご飯を食べた後の、様子のおかしかった晴さんの顔を思い出した。彼女は突然、悠佑について質問していた。もしかして、延子が刺された事件に悠佑が何か関与していたのだろうか。今になって気づいた。私が悠佑と付き合っていると言うと、それ以降は黙って私の表情をちらちら確認しているだけだった。バックミラーから見えた顔は、どことなく心配している表情に見えた気がした。昼に見た晴さんの物憂げな顔と今見える悠佑の焦っているような顔。この2つの顔に何かの関係を感じずにはいられなかった。

「サヤカ、降りて」

「……これからどうするの? こんなところまで逃げてきて」

「逃げてなんかない!」

「いや、私の家に来て開口一番に逃げようって言ったじゃん! 悠佑、どうしたの? 本当に大丈夫?」

本当に大丈夫? 何か悪い事をしてない? 

「大丈夫。だから、付いて来て」

やけにカリカリしていた悠佑も、冷静になろうとしたのか深呼吸をした。正直、私は行きたくなかったが、腕を握られて半ば強制的に連れて行かれた。

『サヤカに嫌がらせしてきた奴を僕が代わりに仕返しをするんだよ』

以前、私への嫌がらせを止めようとして悠佑が言っていたことを思い出した。これを聞いた当時の私は、危ないなという思いを感じながら、同時に頼りになってくれる、という安心感を得ていたが、今この状況においては私の心の中の不安を煽る材料と化している。今の悠佑の様子からして、下手に反抗すると怖い目にあいそうな気がしてならず、ただ引っ張られることしかできなかった。

 人気のない倉庫の階段を上り、2階に行くと、小さな個室のようなものがあった。

「しばらく、僕たちはここに住もう」

「なんで? そもそも、こんなところに勝手に入って大丈夫なの……大丈夫なわけないでしょ」

「いいんだよ。ここには誰も来ないから」

「だから、なんでここに住まなきゃいけないのって聞いてるんだけど」

「サヤカ……。サヤカって、本当に僕のことが好きなの?」

「……は?」

「僕のことが好きなのって聞いてるんだけど!」

「好きだけど……。そんな事より、なんで……」

「そんな事!?」

私の腕を握る悠佑の手にどんどん力が入っていく。だらしなく伸びた悠佑の爪が私の腕にめり込む。一周回って何を考えているか全然わからなかった悠佑の表情がわかりやすいほどの怒りの表情に変わっていく。悠佑がここまで怒る顔も今までに見たことがなかった。外には表さないで、心の中でえ溜め込んでいたものが爆発したのだろう。つまり、悠佑の地雷を踏み抜いてしまった。

 口を半開きにしたまま悠佑の顔色を窺っていると、頬の上部分に痛みが走り、視界が白黒に反転した。私の体全体が後ろにのけ反って、そのまま尻もちをついた。頬を手で触れてみるとジンジンしている。ああ、私、殴られたんだ。私を庇ってくれていたころの悠佑の姿は私の記憶から消去されようとしていた。

「立て」

腕を引っ張られ、無理やり立たされたと思ったら、いきなり抱きしめられる。悠佑が何をしたいのかよくわからない。申し訳ないが、このタイミングでハグなんかされてもキュンとくるどころか嫌悪感しか抱かないぞ。

「僕がこんなにサヤカを守ってあげてるのに、なんでサヤカは言う事を聞いてくれないんだ……」

……なんだ、突然、いちいち癇に障る言葉を連発してくるな。私も殴られて気が立っているのかもしれない、いや、むしろ間違いなく機嫌は悪くなっているが、”守ってあげてる”、だなんて。突然殴られたことも含めて、悠佑には心底失望した。熱くなった私はぶっきらぼうに返す。

「わざわざ私をお守りしてくださったのはありがたいよ? でも、ここまでやれとは言ってないんですけど。……あと、さっきから延々とどうしてこんなところに逃げたんだって聞いてるんですけど」

「だから、やっぱり警察は信用できないんだって! 警察はサヤカを逮捕しようとしてる!」

「はぁー……」

痛いの痛いの飛んでいけ、と言わんばかりの大きなため息をついた。もうダメだ。てんで会話が成り立たない。

「俺のこと好き?」

「好きだよ」

質問に対する的確な答えも返ってこない。この悠佑と対話するのは諦めた。この男に対する好感度などもはや好きとは真逆の方向に向かっているが、変に刺激してまた殴られるのはごめんだし、適当に話を合わせることにした。適当に相槌を打っている間に、ここから逃げ出す方法でも考えておこうか。

 この部屋にはテレビやら電子レンジやらが置いてあり、本当にこの場所で生活するつもりで、前からここで過ごす準備をしていたようだ。そうでなければこんな人気のない倉庫に堂々と入ったりはしないだろうが。それにしても、これって電気を使ったら盗電になるんじゃないのか? 私が晴さんに手錠をかけられる光景を想像して怖くなった。これじゃ私、本当に犯罪者じゃん。一刻も早くこの場から逃げ出したい。その気持ちだけが強くなっていく。昼頃に呼んだ古文の物語を思い出す。愛するがゆえに駆け落ちをした男女は次第に互いを憎みあい、最後は心中した。今にして思えば、あれはまさに私たちの未来を暗示しているかのような物語だった。私は好きだった悠佑に幻滅し始めているし、その悠佑が私に好意を持っているのは耳が痛くなるほどわかったが、私が彼への好意を徐々に失っているということがバレたら面倒くさいことになりそうだと第六感が感じた。

「じゃあ、そこのコンビニでちょっと弁当を買って来るから、テレビでも見ながら待ってて」

テレビが点くと、ニュース番組で私が昼まで住んでいた町の風景がニュースで流れていた。ご丁寧にテレビの受信設定までやっていたのか。悠佑は私がそんなことに驚いていることに一切気づく様子もない。歩いて町の方向へ歩いていくのを確認して、私はすぐさまバッグを持つ。悠佑がどういうつもりなのか知らないし興味も薄れたが、これは逃げるチャンスだ。私は倉庫の外に出た。晴さんに電話してみたが、晴さんが電話に出ることはなかった。携帯電話はなんでこんな時に限って電話が繋がらないんだろう。とにかく警察には電話しておくべきか。

「誘拐されました。助けてください」

「誘拐ですか? 誘拐犯は今……。はあ、今、どこにいるかはわかりますか?」

場所まではわからないので、隣町、山と海の境界にある倉庫、犯人は悠佑だということは伝えた。

「……わかりました。調べてみます」

「ありがとうございます」

……なんか、雑な対応をされているような気がしてくる。私が疑心暗鬼になっているだけか? そういえば、誘拐犯は晴さんが逮捕したんだっけか。とてつもない嫌な予感がしたが、それより考えるべきことがある。私は体を一回転して、周囲を見てみる。前方では夕焼けを浴びた真っ赤な海が風に煽られて波が立っている。左右には町。車の向きや私の記憶からして、左手が私のアパートに戻る方面に続く町、右手が悠佑が出て行ったほうの町。後方、倉庫の向こう側には、それなりに大きいだろう山がそびえている。前と右に進むのは論外として、左手と後方、どちらに進むべきか。私が逃げたとなれば、悠佑は車を使って追いかけてくるだろう。そうなると、町の方向に逃げたら足と車の速度の差を考えると9割5分逃げられないな。だとしたら、やはり山か。こう迷っている間にもあの男が帰ってくるまでのタイムリミットは近付いてくる。手に持っていたバッグを肩に掛け、倉庫の横を通って山の方向に走った。


 ……山に登るのは失敗だったかもしれない。

 現状で言うと、既に日は暮れ見渡す限りほぼ暗闇だ。今は山を一直線に登っているから大丈夫だが、変に動いたら右も左もわからなくなりそうだ。ついでにお腹も空いてきた。かき揚げそば定食、大にしとけばよかったな。山小屋も見当たらないし、町の方まで降りなければ食料がない。しかし、ここで下山しては本末転倒だ。結局は空腹を我慢して上に登り続けるしかなかった。いざとなったら野草かそこらへんの動物を食べるしかないのか……。その考えに同意したかのように、遠くで乾燥した草や葉が擦れ合う音がする。風の音かと思ったが、その音のテンポが一定なのが気になる。まさか。私はすぐさま低木の密集している部分に伏せて身を隠す。服が汚れて手や顔に擦り傷ができたが、それどころではない。その音が近づいてくるにつれ、私の予感は確信に変わる。小さな光と人影が見えた。悠佑がここまで追いかけて来たのだ。

 悠佑は辺りをグルグル見渡すこともなく、スマートフォンだけを直視しながらただ一直線に山を登る。息の荒さだったり、光が照らしている顔の怒り具合からして、私を探しに来たのは間違いない。しかし、それにしては私を探しているような行動、呼びかけたり、走り回ったり、は見られない。一体その画面には何が映っているのだろう。そんな様子なので、悠佑は私の横を通り過ぎて上の方向に進みだした。よし、これで下山できる。そう思った矢先、悠佑の歩く音が急に止まり、辺りを見渡しだした。しばらくキョロキョロした後、首をかしげつつ、またスマートフォンを見ながら山を登り始めた。幸いにも、発見は免れたようだ。さすがに木に混じって伏せた状態で発見されてしまっていたら逃げることすらままならなかっただろう。

 とりあえず、大きな音を立てないように、時間をかけてゆっくりと木の中から脱出する。悠佑がスマートフォンを見ていたのが引っかかって、下山をしながら、ふと私もスマートフォンを点ける。晴さんからの連絡はナシ。こうなったら一人でこの状況を切り抜けるしかない。そして、スマートフォンに『GPS機能がオンになっています』という通知が表示される。GPS機能は使わないから切っているはずだぞ? 私は首をかしげる。私の記憶の中でも悠佑が首をかしげた。

 観察対象者のスマートフォンの現在地情報を他の端末から監視できるとかいうアプリが一時期、世間をにぎわしたのを思いだした。もし、このアプリが私のスマートフォンに入っていたとしたら……? その答えにたどり着く直前に、私の足が階段を踏み外したように、宙に浮いたような感覚を感じた。GPS機能をオフにすると同時に、私はこの急な段差に足を取られて山を転がり落ちてしまう。視界に入るもの全てが横線を描く。吐き気のような気持ち悪さがわいてくる。

「きゃっ!」

左足が気に激突したのを最後に、私の体の回転は収まった。ただ、完全に酔ってしまったうえに足が痙攣したように震え、マトモに歩くことすら困難になった。そして、上から落葉が踏みつぶされていく音がだんだんと近付いてきていて、状況としては最悪だ。この時点で逃げ切れるのは無理だと悟った私は、最後の賭けに、もう一度、晴さんに電話をかける。これが最後のチャンスだ。私と晴さんなら、きっとこの電話は繋がる。鬼の形相で私を睨む悠佑の顔はすぐそこにまで来ていた。ガチャ、と音がして晴さんが私に何かを言っていた。悠佑は手を伸ばせば届く距離にいる。

「助けてください!」

叫んだが最後、私はあの男に蹴り飛ばされて頭に重い振動を感じ、全てが真っ黒に染まった。

(晴さん……)

心の中で晴さんを呼んだ。声も出ていたかもしれないが、そんなことはどうでもよかった。

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