概要
光らない。音もしない。ただ、魔物が息をしなくなる。
「空気って、お前にぴったりじゃん。神様も分かってるな」
高校の一斉鑑定で久住凪が引いたのは、スキル《空気》。系統は環境干渉、用途は送風と換気。誰がどう見てもハズレだ。教室は笑った。悪意はない。ただ面白いから笑っただけだ。だから始末が悪い。
けれど、いざ動かしてみて凪は気づく。空気はひとつじゃない。混ざって一つに見えているだけで、手触りの違うものが何種類か入っている。そのうちの一つ――たぶん、酸素だけを、狙った場所から追い出せる。
光らない。音もしない。カメラにも映らない。
ただ、火が消える。走ってきた魔物が、数歩進んで倒れる。
クラスメイトの配信『ヒヨリDIVE』に顔も本名も伏せたまま同行した凪は、初心者ダンジョンでゴブリンの群れごと沈める一部始終を切り抜かれ、拡散される。
高校の一斉鑑定で久住凪が引いたのは、スキル《空気》。系統は環境干渉、用途は送風と換気。誰がどう見てもハズレだ。教室は笑った。悪意はない。ただ面白いから笑っただけだ。だから始末が悪い。
けれど、いざ動かしてみて凪は気づく。空気はひとつじゃない。混ざって一つに見えているだけで、手触りの違うものが何種類か入っている。そのうちの一つ――たぶん、酸素だけを、狙った場所から追い出せる。
光らない。音もしない。カメラにも映らない。
ただ、火が消える。走ってきた魔物が、数歩進んで倒れる。
クラスメイトの配信『ヒヨリDIVE』に顔も本名も伏せたまま同行した凪は、初心者ダンジョンでゴブリンの群れごと沈める一部始終を切り抜かれ、拡散される。
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