概要
全戦全敗の「敗戦処理屋」。でもその日誌には、戦死者ゼロと書いてあった。
没落令嬢エレオノーラが嫁がされたのは、「敗戦処理屋」「灰色の死神」と蔑まれる提督だった。
全戦全敗、社交界の笑い者。けれど彼の執務日誌には、敗北の記録と並んで別の数字が並んでいた。
——生還率、九十八パーセント。
この人は負けていない。負けたことに、されているだけだ。
神聖アウレリア帝国とレムリア自由星系同盟の戦争は、二百年を越えて続いていた。
終わらないのは、終わらせたくない者がいるからだ。
両軍に武器を売り、戦費を貸し、戦線を管理して利益を得る超国家資本——星環深淵機構(アンカー・カルテル)。
レナード・フォン・クロイツ少将、二十九歳。
味方が壊走したあとの戦場に送り込まれ、負け戦の後始末だけを命じられ続けた男。
彼は一度も勝利を記録されず、そのかわりに一人も部下を死なせなかった。
全戦全敗、社交界の笑い者。けれど彼の執務日誌には、敗北の記録と並んで別の数字が並んでいた。
——生還率、九十八パーセント。
この人は負けていない。負けたことに、されているだけだ。
神聖アウレリア帝国とレムリア自由星系同盟の戦争は、二百年を越えて続いていた。
終わらないのは、終わらせたくない者がいるからだ。
両軍に武器を売り、戦費を貸し、戦線を管理して利益を得る超国家資本——星環深淵機構(アンカー・カルテル)。
レナード・フォン・クロイツ少将、二十九歳。
味方が壊走したあとの戦場に送り込まれ、負け戦の後始末だけを命じられ続けた男。
彼は一度も勝利を記録されず、そのかわりに一人も部下を死なせなかった。
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