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概要
「維持するだけ」の外れ能力が、世界の理を止める。
勇者パーティを追放された俺のスキル【固定】は、触れたものの「今の状態」を数分維持するだけ。換算攻撃力ゼロの外れ能力——のはずだった。だが考えてみてほしい。燃え始めた火は消えない。飛んでいる矢は落ちない。壊れかけの橋は崩れない。毒は回らず、傷は広がらない。「維持」とは、世界の理を一時的に止めることだ。魔道具技師の少女ミラと出会った俺は、検証と理屈でこの能力を使い倒し、成り上がっていく。一方、俺を追放した勇者たちは「世界の崩壊」を追い、固定を上書きする宮廷魔導師が前に立ちはだかる。そして俺は気づく。【固定】の維持時間は、使うたびに僅かに伸びている——夜の来ない「静止大陸」の伝説とともに、世界最大の謎が動き出す。
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