概要
寿命を知る彼女が恋した人は、トウキョウで「死ねない怪物」になっていた。
大正モダニズムが花開く街。田舎からの引っ越しを機に、数年ぶりに再会した幼馴染の二人。しかし、少女は目の前の青年が「あの彼」だとは気づかない。なぜなら少女の特別な眼に見える青年の寿命は、明日をも知れぬ【0(ゼロ)】を示していたからだ。「この人は明日死んでしまうかもしれない」と怯え、必死に青年を守ろうとする少女。だが、青年(僕)の真実の姿は、どれほど傷ついても決して死ぬことのない【不死身】だった。少女が今も想い続けるのは、あの日田舎で見送ってくれた「人間だった頃の僕」。自分が本尊だと明かせば、彼女の記憶を汚し、己の異常性で恐怖させてしまう。「僕」は真実を胸に秘めたまま、彼女の「偽りの騎士」として生きることを決めるが――。
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