概要
好きなのは、僕なのか。唐揚げなのか。ゾンビになった彼女にも分からない。
ゾンビ化したクラスメイトが、僕の唐揚げにだけ反応した。
三日前から、綾瀬沙耶はゾンビになった。
といっても、腐らない。走って襲ってこない。世界も滅びていない。
ただ、少し言葉が減り、表情が薄くなり、強く覚えていたものにだけ反応する。
そして彼女が最初に反応したのは、僕の弁当の唐揚げだった。
「からあげ」
その日から、昼休みになると沙耶は僕の机の横に立つ。
僕は毎朝、唐揚げを一個多く揚げる。
これは恋ではない。
たぶん餌付けだ。
いや、栄養管理だ。
断じて胸キュンではない。
けれど沙耶は、唐揚げを食べ終えたあと、時々僕の手首をじっと見る。
「ゆうと、おいしそう」
待て。
僕は手羽先じゃない。
好きとは何か。
食欲と愛情は、どこで分かれるのか。
言葉を忘れても、誰かを好きな気持ちは残るの
三日前から、綾瀬沙耶はゾンビになった。
といっても、腐らない。走って襲ってこない。世界も滅びていない。
ただ、少し言葉が減り、表情が薄くなり、強く覚えていたものにだけ反応する。
そして彼女が最初に反応したのは、僕の弁当の唐揚げだった。
「からあげ」
その日から、昼休みになると沙耶は僕の机の横に立つ。
僕は毎朝、唐揚げを一個多く揚げる。
これは恋ではない。
たぶん餌付けだ。
いや、栄養管理だ。
断じて胸キュンではない。
けれど沙耶は、唐揚げを食べ終えたあと、時々僕の手首をじっと見る。
「ゆうと、おいしそう」
待て。
僕は手羽先じゃない。
好きとは何か。
食欲と愛情は、どこで分かれるのか。
言葉を忘れても、誰かを好きな気持ちは残るの
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