概要
言えなかった言葉が、紙の生き物になって逃げ出した。
夏休み直前の午後四時四十四分。時間と規則を大切にする図書委員の美奈は、古い図書室で『猿でもわかる! ことばの返しかた』という手作り本を見つける。本に残された「ありがとう」「ごめん」「行かないで」などの言葉は、持ち主へ返されないまま期限を迎えると、紙の小鳥やヤモリ、クラゲといった生き物になって逃げ出してしまう。美奈は、行動派の侑眞、何でも勝負にしたがる研心、慎重な巧真、聞き上手な安代、記録が得意なみなみたちと「ことば返却係」を結成。紙の生き物が示す記憶を手がかりに、言葉の持ち主と本来届けるはずだった相手を探し始める。
やがて、返されなかった「ありがとう」が本人の許可なく校内新聞へ掲載され、保護者向けの共有欄や商店街の掲示板にも転載される。すると、同じ言葉だけを繰り返す白いコピー蝉が大量発生。
やがて、返されなかった「ありがとう」が本人の許可なく校内新聞へ掲載され、保護者向けの共有欄や商店街の掲示板にも転載される。すると、同じ言葉だけを繰り返す白いコピー蝉が大量発生。
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