概要
ダンジョンで錬金術の書を拾った。だから俺は、それを手放すことにした。
その黒い石板には、現代の技術では作れない薬と道具の製法が記されていた。難病を治す薬も、市販品を超える探索用物資も。金も、力も、望めば手に入るはずだった。
――だからこそ、俺はそれを手放すと決めた。
無双はしない。成り上がりもしない。元事務官の中年探索者が選んだのは、「この力を、誰のものにもさせない」という面倒な道。預かった少女と、何でもない食卓を守るために。
――だからこそ、俺はそれを手放すと決めた。
無双はしない。成り上がりもしない。元事務官の中年探索者が選んだのは、「この力を、誰のものにもさせない」という面倒な道。預かった少女と、何でもない食卓を守るために。
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