概要
終電の窓に映ったオッサンは、翌朝、十歳の女の子になっていた。
五十歳の購買部員・オレの夢に、ある夜、悪魔が現れた。差し出すのは、残りの寿命のほぼ全部。頼んだのは若さと、誰にも言えなかった、もうひとつの願い──「十七歳の女の子」のはずだった。
目が覚めると、そこは見知らぬ島、沖縄。オレは十歳の女の子「星野さくら」になっていた。悪魔いわく、手違い。おまけに余命は、一年のはずが八年に延びている。
かくしてオッサンは、ランドセルを背負って小学校に通うことになる。秘密を訊かずに抱えてくれる少女・楓。詮索しない島の大人たち。医者半分、ユタ半分の家庭の方針。終電と会議に切り売りしてきた時間を、オレは初めて、誰かに配る側として使いはじめる。誕生日のろうそくが一本増えるたび、残りの年は、ひとつ減っていく。
悪魔は約束を守った。言わなかったことを除いて、全部。この契
目が覚めると、そこは見知らぬ島、沖縄。オレは十歳の女の子「星野さくら」になっていた。悪魔いわく、手違い。おまけに余命は、一年のはずが八年に延びている。
かくしてオッサンは、ランドセルを背負って小学校に通うことになる。秘密を訊かずに抱えてくれる少女・楓。詮索しない島の大人たち。医者半分、ユタ半分の家庭の方針。終電と会議に切り売りしてきた時間を、オレは初めて、誰かに配る側として使いはじめる。誕生日のろうそくが一本増えるたび、残りの年は、ひとつ減っていく。
悪魔は約束を守った。言わなかったことを除いて、全部。この契
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