概要
島に百三十七人の容疑者がいる。
娘が消えて十年になる。長崎の離島で数学を教えながら、竹島は今日も島民全員を疑い、全員への疑いを白紙に戻す。犯人はたぶん知っている誰かだ。焼き鳥を一緒に食った誰かか、親父さんの葬式で隣に立った誰かか、「おめでとう」と言った誰かか。百三十七人の名前を紙に書き出して、引き出しにしまってある。島の人間は言う、立派ですね、尊敬します、天国でちゃんとしとるよ。竹島はお辞儀をして、別れる。黒板に書く。解なし。
「10年前の夏」というお題で自主企画『夏休み短篇小説大賞2026』参加。
不破安敦さん主催第二回暗黒文学祭応募作品を若干改稿。
「10年前の夏」というお題で自主企画『夏休み短篇小説大賞2026』参加。
不破安敦さん主催第二回暗黒文学祭応募作品を若干改稿。
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