★
0
概要
持っていられないものを、夜のエレベーターが回収に来る。
夫と別れ、古い十二階建てマンションの七〇六号室へ越してきた女は、管理人から奇妙な忠告を受ける。
「夜の一時から三時までは、エレベーターに乗らない方がいい」
点検かと尋ねる彼女に、管理人はただ「住人の時間です」と答える。
深夜、七階に止まるエレベーター。扉の前に立つ七〇五号室の奥さん。彼女が箱の奥へ差し出していたのは、片耳の取れた古い熊のぬいぐるみだった。
やがて女の部屋にも、白い封筒が届く。
今夜、七階。
持っていられないものをお持ちください。
忘れたい記憶、捨てたはずの写真、胸の奥で硬く乾いた怒り。
このマンションでは、抱えきれないものをいつまでも部屋に置いておけない。
夜ごと開くエレベーターの扉は、救いなのか、それとも回収なのか。
生活の隙間から腐臭が滲む、静かなマンション怪談。
「夜の一時から三時までは、エレベーターに乗らない方がいい」
点検かと尋ねる彼女に、管理人はただ「住人の時間です」と答える。
深夜、七階に止まるエレベーター。扉の前に立つ七〇五号室の奥さん。彼女が箱の奥へ差し出していたのは、片耳の取れた古い熊のぬいぐるみだった。
やがて女の部屋にも、白い封筒が届く。
今夜、七階。
持っていられないものをお持ちください。
忘れたい記憶、捨てたはずの写真、胸の奥で硬く乾いた怒り。
このマンションでは、抱えきれないものをいつまでも部屋に置いておけない。
夜ごと開くエレベーターの扉は、救いなのか、それとも回収なのか。
生活の隙間から腐臭が滲む、静かなマンション怪談。
おすすめレビュー
書かれたレビューはまだありません
この小説の魅力を、あなたの言葉で伝えてみませんか?