復讐は悪だ。だから様々な創作ではその虚しさや意味のなさを語る。しかし現実は、そういった綺麗事では済まされない問題もある。 物語の序盤、本当に序盤にて登場した彼女はとても煌びやかで、それこそ春の様な空気が文章から伝わってくるような女性だった。しかし、優しくて愛らしい子が報われるというのもまた理想で、そんな非情な現実を何もかも呑み込めるとすることもまた幻想だ。この物語は現実の醜さを、悲しさを、これでもかと言う程に語る。だからこそ、そこに却って温かさを、救いを求め、それを我々は『綺麗な物語』だと認識するのだろう。 折れた枝は戻らない。
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