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概要
その不在には、観客がいる。
人が消えるのは、いつだって突然だ。けれど、突然に見えるだけで、消えるための準備は、たいてい誰かの言葉から始まっている。高校生・青瀬遊馬の周囲で起きるのは、密室でも殺人でもない。投票、手記、噂、怪談、黒塗りの資料。どれも事件とは呼びにくく、けれど放っておけば、ひとりの名前を現実から外してしまうものばかりだった。幼馴染の水瀬凛とともに違和感を拾う青瀬は、掴みどころのない助言者・乱堂影二の言葉に導かれながら、失踪の裏にある“語られ方”を疑い始める。誰が見たのか。誰が書いたのか。誰が黙ったのか。消えた人間を追ううちに、彼はやがて気づく。これは、いなくなった誰かの話ではない。いなくなる前から、誰かに選ばれていた名前の話なのだと。
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