まず、この作品は地球温暖化の話から始まります。
暑いせいでいろいろ大変ってことが序盤で語られていて、うんうん、毎日暑くていやになるよねえほんと……って共感しながら読んでいると、その原因の話へと移っていきます。
様々なことが語られるのですが、最終的に、地球温暖化の原因の一端は人々がいくらをたくさん食べることにあるという結論へ辿り着きます。
いくらって、まさかあの某国民的アニメに出てくる、「チャーン」「ハーイ」「バブー」としか喋らない子供のこと!?
まさかあの子を食べるというのか、そんな、怖すぎる……!
はい、そんなわけありませんね。
もちろんいくらとはサーモンの卵のことです。
「いやいや、いくらなんでもそれはないって、なんでいくらを食べることが地球温暖化に繋がるんだよwww」
って、私のこの拙いレビューを読んでるだけだと思うかもしれませんが、そういう方は是非、この作品を実際に読んでみてください。
「なるほど、たしかにいくらをたくさん食べると地球温暖化になるな、これはバタフライエフェクト……いや、イクラエフェクトだっ!」
そんなことを読んだ後、きっと叫ぶことになるでしょう……。
え、そんなやつは私だけしかいない?
いやいや、そんなまさか……(笑)
これは、恐るべき法則が紐解かれてしまったのか……。
地球温暖化が本当の本当に深刻になっている昨今。アホみたいに暑すぎる夏を経験し、日本人の多くがその言葉を実感したことは言うまでもありません。
というか秋になっても暑いとか、本当にふざけんなという気持ちになりますね。夏が暑いのは情緒と取れなくもないけど、秋に暑いと情緒がぶち壊し。季節を愛する者としてはゆゆしき事態であります。
そんな中で、「地球温暖化」が引き出される「とあるメカニズム」が読み解かれることに。
「いくら丼」。高級食材っぽさもあり、食べると幸福感もあるもの。
でも、それにはひそかに「とんでもないトラップ」が仕組まれているとしたら?
本作で提示される問い。これから人類を悩ます選択肢。この夏を経験してしまった後だと、本気で洒落にはならない問題でもある。
いくらのプチプチを経験することで、同時に「未来」をプチプチと潰しているかもしれない。
そんな恐ろしいイメージに、ただ震撼するばかりです。