〝目〟を起点として感染が広がってゆく、怪奇現象。
〝目〟という共感しやすい部位にフォーカスしたホラーだけに、没入感が秀逸すぎて震えました。
視界がぼやける、何か妙なものが見える気がする……もしかすると、多くの方に経験があるかもしれません。そんな時、頼みの綱の眼科さんへ受診しにいく……きっと当然の流れで、やはり経験のある方は多いでしょう。
でも、そんな当然の流れに……ぬるっ、と入り込んでくるようなホラー展開! 日常における当然が〝目〟の異常によって崩れていく描写は、気持ちの芯から共感してしまう恐怖がありました。
ここで自分語りをさせて頂きますと、私、ホラー怖いんですね(頭痛が痛いみたいな)
なので、ホラー好きだけど読めない・観れないみたいな支離滅裂さもあるのですが……「それでも読んでしまう」ということがあります。
なぜなら「ホラー的な怖さ」だけではない魅力が、つい読んでしまう作品にはあるから。
「なぜ、こんなことが起こるのか?」というホワイダニット、「この怪奇現象の原因は何なのか?」というミステリー要素。そこに惹き込まれていき、気になって、続きを読まずにはいられない。
この作品にも、そういう〝目〟を離せない魅力が、間違いなくありました。
視界に映るようになった〝黒いもや〟の正体は何なのか。
それが見えてしまったら、どうなるのか、解決策はあるのか――気になってしまえば、もう虜になってしまっているのかもしれません。
細かな描写、痛みや感触が伝わってくるような表現も秀逸な、ホラー作品でした――是非ともご一読おすすめ致します!