囚われたのは、一体誰だったのか――

 ある小川を愛する一人の男性。季節が廻り、時が流れる中でも彼はその川を訪れ、フライフィッシングに勤しむ。若き頃の執着と恋慕、そして明かされる川の秘密――欲していた物を手に入れたはずが、逆に「彼」の方が囚われていたのではないか。
 幻想的な筆致で描かれた物語を読みながら、ふとそんな事を思いました。

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