40話 体育館での大乱闘と今川恵梨香の狙い
俺は………………
絶句していた、目の前で起きてる事は、現実なのか?
「あ……あ」
俺の足元で泡を吹いて倒れている男子生徒。
その少し奥でそれは、起こっていた。
ゴン、ドン!
「おら!てめえら血祭りだぁ!!!」
男子生徒の顔を容赦なくボコボコにしている男が
居た………一成、何をやってんの?
「ふむ、様子が可笑しいねぇ。
教師も居るし数が多い、それにこれは。」
「えぇ、部活をやってたんじゃないかしら?」
「だとすると、この人達は」
「無関係ね」
お前ら、冷静すぎるだろ?!
「君達は、やってはいけない事をした!
万死に与えする!」
与えしねえよ!
一成よりもう少し奥では男子生徒を木の棒で
殴りつけていた。そう、我等がヒロイン剣刃さんである。もし本当に無関係なら俺達は、異常者では?
「ねぇ、どうするんですかこれ」
顎をクイッと一成達の方向に向けて小峠が言った。
「どうしようもないですね。」
やれやれと左右に首を振った後、嵐雲が大きな溜息を吐いた。
「もう………今川恵梨香の罠に嵌ったねぇ。」
とても愉快そうに目を細めた。
「取り敢えず止めた方が良いのでは?」
俺に聞かないでね、小峠。
もう……帰りたいなぁ。
「おい、お前ら何処のクラスだ!」
教師が怒鳴ってるけど俺は、知らないからね?
「うるせえ!」
ゴン
あ……
「え……」
「はぁ………」
「ハハ、参ったねえ」
教師を殴りやがった。
「どうすんの?
あたしが止めようか?」
「嫌、もう退学は確定だろうね。」
「何か案はあるかい?」
え?もしかして……俺に聞いてる?
「えっと……」
「これならあるけど」
「ボイスレコーダーかい?準備が良いじゃないか」
恵梨香と二人になった時点で何かあるとは思うだろ。
「これなら、巻き返せるかも知れないねぇ〜」
「うーん、どうしたら止められるんだ?」
「僕にいい考えがあるよ?」
「おいおい、露骨に嫌そうにするなよ。」
するだろ、絶対いい考えじゃないだろ!
「魁斗キュンがこう叫べば終わるよ。
今、虐められてまーす!」
「はぁ………」
「言ってくれないと終わらないよ?」
他にもあるだろ絶対!
「はぁ………、虐められてるから助けてぇ!!!」
「おい、そんなに大声で言うと」
「ほら見ろ、こっちに向かって来るよ!」
知るかぁ!お前の事嫌いだわ!
「あたしが行くから魁斗は、下がってて!」
「嫌、殴ったら」
殴ったら状況悪化するんだけど
ガチャン
「私が相手になってあげよう!」
「あげよう!あげよう!」
やば、面倒なのが二人増えたぁ!
どうすんだよこれ!
「お兄さんはアタチが守ってあげる!」
えぇ……だから悪化させないでよぉ。
「ねぇねぇ、白石、どうすんの?」
「私に言わないで、貴方が彼女達に優しくするからこうなったんでしょ?」
「じゃあ……俺のせい?」
「そうね。取り敢えず、私達は他にやるべき事があるから外に行くわよ。」
「え、ちょっと何処に行くんだよ!」
何か後から双子もついてきてるんだが?
お前らさっきまで殴ってたよね?
「放送室に行くわよ。」
放送室?まさかボイスレコーダーの内容を?
「今川恵梨香を倒すには物理では駄目よ。
学園での立場を地に落とす。」
「分かった。」
「ふむ。では、僕もこれを提出しようかね。」
そう言って白い紙を見せて来た。
「なにこれ?」
字が沢山あったのでもう読むのを諦めて
首をガクンと横にして分からないと言うのを伝えた。
「そうだねぇ。これは、今川恵梨香が今まで
やって来た悪行が全て書かれている。
これを纏めるのにちと時間が掛かってしまったがね。」
マジか、もう先手を打っていたのか。
流石、一応天才だな!
「流石、一応天才だな!」
「君は、僕に毎回失礼だね?!
驚いたよ、急にそんな事を言われるとはね。
一応は、余計だからね?」
「悪い!声に出すつもりは、なかったんだが、
やっぱり、お前は、天才だよ!
頭が可笑しくてネジが外れてなかったら完璧だ!」
「アハハ、君は、僕に喧嘩を売ってるのかい?
流石に傷つくなぁ?」
「はぁ………早く放送室に行くわよ。」
「お兄さん♡早く行こ?」
「邪魔、退いて。」
「ちょっとぉ!そっちの方が邪魔だから!」
「邪魔はそっち。」
「むぅぅぅ。」
頼むから俺を間に挟んで喧嘩をしないでぇ!
「純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純愛純
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純愛成分が足りないよぉ!!!!!!!!!!!
ねぇねぇ白石、小峠とハグしてくれない?」
「嫌よ。(貴方なら良いけれど?)」
「なんでよぉ!」
「貴方ねぇ、今は、そんな呪詛を呟いてる暇はないのよ?しっかりしなさい。」
だからぁ!俺を先頭にするのやめろやぁ!!!!
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