第13話 はりつけにされたおヒメの前に轟く声
丸太に縛られたおヒメは、海へと運びこまれ、腰が濡れる程度の
ゲス
そのおヒメを横目に、砂浜で仁王立ちをしたエッチ
「オン・ズロースマチコタンラゲンソワカ……」
というまがまがしく、
さらに、
「忍法、
と、すさまじい速度で印を結んでつぶやいた。
するとどうしたことか、海の沖のほうに巨大な渦が巻きはじめたではないか!
その渦は、はじめ、ただの渦であった。
数分がたっても、依然としてただの渦である。
しかし、まったくもって不可解ながら、コントラバスで奏でられたかのような低音の、
「この音どこで鳴ってるんですか?」
というおヒメの疑問にも、呪文を
そうしてそのBGMにあわせるがごとく、はげしい水しぶきとともに海が割れ、いったいだれが想像し得たであろう、あのおそるべき
「サメ神さま〈ばすと〉のお出ましだぁ!!」
そうエッチ
その大きさたるや、先日の『恋、しちゃお? 夏が大盛り悪ノリドキドキ大納涼祭』にて出現したサメを
小娘のからだなどいともたやすく、残忍に噛み殺して見せるであろう歯の巨大さ、鋭利さに、おヒメはガタガタとふるえた。
「しかしあの忍者野郎は来ますかねぇ、親分」
うっかり
しかしこれは同時に
「来てもらわにゃあこまる。
「親分、
「バカやろおめェに何回説明したと思ってんだ! おれらのような忍者の里で修行したものが、忍法を扱うもととなるモンよ。サメ神さまもおれの
現代のようなハラスメント教育のない時代のできごとである。
いかにエッチな話題についてはおどろくべき超時代的倫理観を有するエッチ
うっかり
また、
サメは、直立した丸太をぐるぐると円をえがいて泳いでいた。
そこにくくられたやわらかな肉を喰らえるときを、よだれを垂らしていまかいまかと待ちわびているような泳ぎぶりであった。
「しかし、
そうエッチ
「その
といういさましい
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