重く冷たい鎌の音が、熱く苛烈に響き合う……。
上質なノベルゲームの没入感が魅力のダークファンタジーです。
まずは序章のニジ横界隈編。
社会の闇と少女の孤独に光が当たり、物語の世界観が丁寧に立ち上がります。
そこで無慈悲に悪を刈り取るのが死神・クロエ。
読み進めるうち、彼女の強さと優しさに心を掴まれます。
そして始まる第二章。
「死神裁判」なる舞台で謎と宿命がじわじわとエスカレートし、溜めに溜めたバトルが一気に咲き乱れる。
その圧倒的なカタルシスと映像美に酔いしれます。
全体を裏打ちするのはキレ良く洗練された描写力。
「この展開なら次こうくるよね」と読者が期待すれば、物語の側が綺麗に打ち返す。
まさに読み進めた者にだけ許される快感です。
死神五柱を中心とした敵勢力も魅力たっぷり。
あなたの推しキャラクターをぜひ見つけてみてください!