第11話 エリクサー


 家具家電を買って行く。

 リビングに置くソファーやテレビ、寝室のベッドにマットレス。

 買うものは多いが金はあるので贅沢に使っていく。

 店に戻ると2階に行き家具や家電を置いて行く。全部インベントリに入っているので簡単に設置ができる。


 いやぁ新築の香りはいいなぁ。

 そして新しいノートパソコンも買って来た、結構昔に買ったので、もう買い替え時だったのだ。

 それから隣の部屋に行き青いスキルボールを付箋とペンを持ち選別して行く。


 結局夜までかかってやっと終わりが見えて来たのでちょっと休憩して鰻重を頼んでテレビを見ながら食べる。


「あ、ソフィアだ」

 テレビにはアメリカの大富豪としてソフィアとダーリンと言っていたガイモンが映っており、ショップスキルはこれからだ。と言っている。


 ショップスキルねぇ?

 と自分のショップを立ち上げる。

 マジックポーチが半額セールになっていたのでとりあえず20個買っておくと、

“ドサッ”と段ボールで届いた。

 店におこうと思う、が、一個100万したからどうしようかな?

150万でいいかな?


 それからもポーションにハイポーション、エリクサーと買ってみる。

 エリクサーは一本だけだが1億で買えたのでラッキーだな。セールになっていた。

 スキルボールの種類も豊富で、色々と見ていると虹の上に黒いスキルボールがある。

 『枠+1』と言うのがあったが高くて手が出せない。

 なら作るかと、残りの鰻重を食べ終わり、また隣の部屋に行く。

 青玉36個で虹に変えもう一つ作る。

 どちらも『収納』で貴重だが、これを『合成』してみると、黒いスキルボールが誕生した。

 『枠+1』だ!

 だが、神眼の時もあるし、使うのが怖いが使ってみると黒い煙が俺の中に入って来て、身体が動かなくなる。

「が……あ」

  やっぱりそのまま倒れて気がついたのは朝だった。

 流石に枠を一つ増やすのはだいぶ難しいようだな。


 ステータスを見ると、

ーーー

 近衛宗治郎コノエソウジロウ 36歳

 レベル46 ジョブ 魔導士

 スキル 神眼、合成、全属性魔法、インベントリ、ショップ、( )( )

ーーー

 とスキル枠が増えていた。

 これはとりあえず様子見だな。


 青玉を72個も使うからなぁ。

 それにかなり強力で苦しかったし、人に使わせるのはちょっとな。


 それよりも神眼なんてスキルボールを爺ちゃんはどうやって手に入れたんだ?

 ショップにもなかったし、黒色や虹色も全てを売ってるわけじゃ無いようだな。


 さて、気を取り直して『収納』の青いスキルボールを売りに出そうかな!

 あとは金のスキルボールで『雷魔法』と『付与魔法』も売りに出してみる。


 新しいノートパソコンでオークションサイトに入って、出品するスキルボールの画像を載せる。


 これで完了!

 あとは店番しながらゆっくりするかな。


 店番をしているとのそっと入ってきたのは『サンダーパイク』の海堂雷人だった。


「いらっしゃい!どうしたの?」

「す、すまない!ウチの魔導士が怪我しちまってせっかく『限界突破』を取り置いてもらったのに買えなくなった!」

 魔導士ってあの女の人か、

「それはいいけど、どんな容体なの?」

「……両足欠損でもう冒険者には……」

「お金はいくらある?」

 貯めてたんだから持ってるだろ?

「な、なんだ!商売しようってのか!!」

「違うから!エリクサーがある。いくらで買う?」

「え、エリクサー?ほ、本当か!」

「あぁ、あるよ」

「2億!これが俺たちの出せる額だ。残りは稼いで返す」

「1億でいいよ、まぁ、儲けはないけどせっかく知り合ったしな!」

 俺は冒険者の味方だ。

「す、すまねぇ!恩にきる」

「ほら、後払いでいい、早く助けてあげな」

「必ず戻ってくる!ありがとう!」

 と走って行ってしまった。

 助かればいいが、エリクサーだ。助からないわけがない!


 ショップでもう一本買おうとしたら2億に値段が上がっていた。

「……しょうがない、買っとくか」


 1週間後、オークションが開催された。

「お!金のスキルボールも結構な値段ついてるな!」

 大体5000万くらいで売れている。

 『収納』はまた3億を超えている。

 競り勝ったのはまたも冒険者だ。

 青いスキルボールだけど収納だからな!

 

“プルルルル”

「はい」

『海堂だ!エリクサーのおかげでエリが治った!』

「それは良かった!本当に」

『あぁ、それでオークションを見てたんだが東京に来るのか?』

「んー、そうだね、受け渡しが東京だな」

『じゃあ、時間作ってくれるか?その時に金も払うよ』


「あはは、わかった!東京に着いて時間ができたら連絡する」


 さて、東京に行く準備でもしよう。


 お土産に薩摩蒸気屋のかすたどんを買いに行って、お墓参りをする。

「爺ちゃんのおかげで楽しく生活できてるよ!父さんや母さんはあまり来れないけど俺はこっちにいるからね」


そして東京行きの飛行機に乗る。


「よし、今回も全員冒険者だな」

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