そんな思いと共に、ホイホイと誘き寄せられた私。この小説が熊だったら、私そのまま襲われてがぶーっとやられていたかもしれませんね。熊による被害から紐解かれる事件の真相、実に見事でした。相応に深い見識が求められますし、その事を実に解像度高く丁寧に説明できている点が、非常にきめ細やかです。また、心理描写に関しても秀逸で、登場人物の心境が手に取るように感じられ、非常に臨場感に溢れています。事件の真相、そしてタイトルの真意……それらを確かめるためにも、是非本編をお読みください。
熊による殺人が多かった今年。なんてタイムリーなミステリーでしょう。もしかしたら、今年、熊に殺されたとされた人々の中にも実際は…。
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