孤独な風に書き足す、僕だけの航路

大賞おめでとうございます。
空を恐れ海に焦がれるハヤブサの末子が、喪失と孤独を経て自らの翼で羽ばたくまでの成長を、圧倒的な筆致で描いた傑作。
父から託された「風の中の答え」という哲学的な問いと、急降下という「速さ」を武器にするドラマが見事に融合。
海と空、光と風の詩的な対比が美しく、生々しい生態描写が寓話に血を通わせている。
正解のない空へ、一羽の渡り鳥として命の軌跡を書き足していく姿に、魂が震えるほど感動する。

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