第二話 ふとした疑問

 睡眠の質、か…。確かに最近、ちょっと寝つきが良くないような気もする。ん~、でもなあ…。委員会ってことは結構お堅い感じで、私には敷居が高いっていうか…。

 放課後。渡り廊下からぼーっと校舎を眺めていた私は、さっきの張り紙のことが気になっていた。でもそういえば、保健委員会あったよね、うちの高校。じゃあなんで新しい委員会創ろうとしてるんだろ…。

 少し疑問に思いながら、お気に入りのリュックサックを背負う。でもまあ、行くだけ行ってみるか。減るもんじゃないし。迷った挙句、私は保健室に向かうことにした。

 保健室の前まで来たのは良いものの、なかなか扉を開けない。怪我もしていないのにここに入るのは気が引ける。

 やっぱり帰ろうかな、と踵を返したところで、誰かに呼び止められた。

「もしかして、体調悪い?」

振り返ると、そこにいたのは美人さんだった。

「あ、いや、そういうわけじゃないんですけど…」

めっちゃ綺麗…。声にも艶があって、なんというか、面倒見のいいお姉さんみたいな感じ。

「もしかして、張り紙を見てくれたの?」

「あ、はい。そうですね。ちょっと興味がある、というか、どんな感じなのかなーと思って…」

「そっかそっか。じゃあ遠慮なく入ってー。」

そう言って扉を開けると、その人はにこやかに微笑んだ。

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