書きたいことがいっぱいです。
人魚姫、こういう人魚姫もいたかもしれません。
人魚の「言葉を学ぶ喜び」と「人と分かち合いたい気持ち」が丁寧に積み上げられていらっしゃいました。私は自然とその視点に引き込まれました。
比喩表現も効果的で、「砂の城が波に壊されるような」など感情の揺れを鮮やかに伝えていますし、海と陸、言葉と感情の対比が物語全体を通じて一貫している部分は、おそらく構成だと思うのですが、それにしても素晴らしくナチュラル。
もう1箇所。すごいなぁって思ったのが、会話や表情のやり取りを通して「伝える」と「伝わる」の違いが浮かび上がるところ。
これ、大人も、できてないですよね。伝えたつもり。でも、それが伝わっているかどうかまでは、なかなか確認しないことが多いかも。
構成も緩急があり、最後の再会で感情がきちんと収束するので物語として完成度も非常に高いです。
すごいなぁ。高校生で、もうこんなすごいものがかけちゃうんだ。