再開

 虫の声よりも大きなみんなの喧騒がやっと帰ってきた。

 外なんてどんなだったか覚えちゃいないけど、まだ太陽は燦燦と輝いている。

 蝉の声はいまだにやまないし、みんなのせいで毎日がうるさくてうるさくて仕方が無い。

 不満点ばかりの最悪の季節でも、私は落ち着く。


 キーンコーン カーンコーン


 起立!


 おお、気合が入っているじゃない。


 少しだけ黒くなったみんなは、私をほっぽり出していた間に何をしていたんだろう。

 ま、いいけど。

 私は唯、ここでみんなを見守ることが楽しいんだから。

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