四、回想

 「翔、元気にしてるか。俺、なれてる?」

って、何一人で喋ってるんだ。もう十年前に死んだよな。俺はあれから色々考えたよ。一人でね。君には言えなかったよ、俺の体験は。けど今になって後悔してるし、もっと話せばよかったって深く反省してるんだ。ごめんな、わかってくれ。この体験ってのは不思議がいっぱいで僕がなんか妙な感覚を感じた時には過去にタイムスリップしてたんだよな。だってベッドについたときにはもう…過去?なんておかしな現象だ、アハハ。しかもあれって七夕の日だったろ?けど一番びっくりしたのは、七日間だれかが僕をやっていた事だよ。記憶が無いのか、実際のところ知らないけどな。あと翔にも過去が一致してるか確かめるために小学生の頃のことを話したことがあるんだが、驚くことに記憶は同じなんだよ、俺がタイムリープしてた時と。

そして君に言えなかった俺の秘密は、過去があの時代だけは二つある事だね。僕が世界の過去を一部分だけ変えたんだよ。そして世界のみんなが僕が変えた後の記憶しか持っていないんだ。信じられないだろ?翔。信じられないって言ってくれ。そう思ったから君には言わなかったんだ。醜いプライドだね。もう一度会えるなら直接、この長いお話を君に直接伝えたいよ…。翔は世界一の親友だ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

世界一の親友 @Dorenisiyou

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ