第2話 三人の王子
一週間後、リリアは王宮の侍女として働くことになった。
豪華絢爛な宮殿、美しい庭園、そして数々の貴族たち。全てが別世界だった。
「新しい侍女か」
振り返ると、アルフレッドとは雰囲気の全く違う男性が立っていた。黒い髪に鋭い緑の瞳、整った顔立ちだが、どこか冷たい印象を与える。
「第一王子ヴィクトール・フォン・エルデンリッヒです」
リリアは慌てて深くお辞儀をした。
「リリア・ローゼンベルクと申します」
「ローゼンベルク...」
ヴィクトールの目が鋭く光った。
「面白い。まさかその血が王宮に戻ってくるとはな」
「血?何のことでしょうか?」
「知らないのか?君の家系のことを」
その時、明るい声が響いた。
「兄さん、新しい侍女をいじめてはダメですよ」
現れたのは、金髪に優しい笑顔の青年だった。
「第三王子エドワード・フォン・エルデンリッヒです。お会いできて嬉しいです、リリアさん」
三人の王子。それぞれ全く違う魅力を持つ彼らとの出会いが、リリアの運命を大きく変えることになる。
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