第22章
第22章 決起
僕は 奴隷の 薄衣に着替えさせられ 大司祭の 寝室へと つれられた
豪奢な 天蓋付きの 絹の褥の ベッド しかも 5人寝ても 寝そべれるくらい大きい
役人は 僕の背を押すと ベッドに 座らせた
「どうぞお楽しみを……大司祭様」
媚びてはいるが 軽蔑の気配が感じられた
「来たね?坊や…」
大司祭は 手を伸ばす
「おいで……僕の天使ちゃん」
吐き気がした
「おいでよ……ね」
鳥肌がつ……更に大司祭は 豪華な指輪の はまった指で 僕を撫でた
「怖くない……怖くない……ね?」
「はい……」
僕は素直に 従った
「いいこだねぇ……」
すりすりと 頬ずり
ぶん殴ろうかと思ってしまう
そして 唇をよせた……
と……
ドドン……ドドンと 地響きのような音!
「何事だ?」
大司祭は 顔を上げた
そこへ役人が 転がり込んでくる
「大司祭様!民達が決起を!」
ドドン……ドドン……
ふん……たたきつぶせ!
大司祭は 捨てろと言うように 言う
「さぁ……僕の天使!」
「王……の名を!カイロスの星の王だと!セレスと!」
「おや……坊や?君の名は?」
大司祭がねめつける
僕は 決然と顔をあげた
「アーチボルトの息子!セレス」
「おのれ……!」
大司祭は僕の首を絞めた
「見せしめに 民達の前で 処刑してくれる!」
大司祭は鬼を宿した眼で 僕を捕らえ
ぐいと 唇を寄せた
「ここまで来た褒美だ 接吻してやろう」
汚らしい唇が 触れた瞬間
僕は噛み付いた
「ぎゃああああ……」
食いちぎれとばかりに!
「おのれ!」
大司祭の 拳が僕の頬を打つ
狂気のように2度……3度……
僕は 血を吐いた
歯が折れたらしい
「引き立てい!」
役人に 僕を放り捨てると 立ち上がった!
斬首しろ!
その前に指を切れ!
足の指もな!
思い切り残虐に殺せ……
「は……」
役人が 僕の髪を 鷲掴みに すると 引きずった!
「私も出る!ローブを」
大司祭は 広場への 門を開けさせた!
ズル……
膝が床のタイルで擦れ流血する
「かわいそうだがな……」
広場へ 僕を引きずりだした!
「お前らの王を 捕らえた!」
周りから嗚咽が漏れる……
「この愚か者共!」
とくと見ろ!
処刑人が 僕に首枷を はめる
役人が 手枷を はめた!
まずは指を!
「させねぇ!俺らの王に!もう指1本触れさせねぇ!」
門をぶち破って雪崩こんだのは野生馬に乗った
ローニーと ラヴェナの民やロマの民の大援軍だった
「我が王よ!」
ローニーは 僕の 周りの 全てを
馬で蹴散らすと 大司祭に 一撃見舞った
そして馬を降りると
言い放つ!
「民よ!俺たちの王セレス!叫べ!」
セレス!セレス!セレス!
王都中が 足を踏み鳴らし 腕を上げ
名を呼んだ!
セレス!
あ……僕は
僕は!涙が 頬を伝う……
「おまえだけは殺させない!カイロスの星!わが王!セレス」
解放された僕の手に 額をつけるローニー
「司祭達を捕らえよ!」
ローニーが拳を上げた!
役人は 転じて神殿側を 捕らえようと 立ち回る
それをローニーは 許さなかった
「役人も全てだ!」
民たちがかけ登り縄をうとうとする
そこへ空間の 裂け目と共に
魔物達が 軍勢になってあらわれた
「は……はは!皆殺しにしろ!」
大司祭の 周りに 間者があらわれる
「すべてだぁ……殲滅ぅ!」
自我すらない 狂気のように 大司祭が 命じた
セレスお前は下がれ!アズミ!癒してやれ!
しかし……このままでは民が!
僕は時空魔法を 刃に変えて
魔物を 切り捨てようとした
「このままじゃ死ぬだろ!1度下がれ!」
「ダメだ!戦う」
「セレス!待ちなさい」
「か……母さん!」
僕の周りに癒しの 光が満ち溢れた
か……母さんが!
これよ!
アズミが 僕に 黒水晶を 渡した
サニー様の 思念の籠ったモリオン!
「まさか!」
遥か後方に 馬に乗った 両親の姿!
僕の全身に 恐ろしい程の魔力が集まってくる
「はは……プレゼントだ!セレス!後でご対面と行きたかったけどな!」
全てが ロックを外れ 体内の 魔法陣が カイロス神へと アクセスする
……カイロス神は 降臨すると 魔物達を切り払っていった!
「よくぞ!」
そこへ父さんが 駆けつける
その手には レイピアが 握られ
瞬時にしてグリフォンの喉を 貫いた
母さんは 傷ついた民を 癒し
時空魔法で援護してくれる
僕は時空魔法を矢に変えると 魔物数体を まとめてしとめた
「王よ!」
カイロス神の あたたかい力が 僕をおおう
すべての 邪悪な魔力のみに 思念をあわせよ!
カイロス神が 神託を あたえる
そして 殲滅せよ!そなたならばできよう?
「滅せよ!」
僕が唱えると 全ての魔物は 塵と消えた
慌てたのは神殿側!無様に逃げ回る
ロマの民のムチが また1人 また1人と 捕らえていく
そして 全てを捕らえると 民達は 王宮を 解放した
「国庫を 解放せよ!」
僕の声に
民達が目を見張る
「もう……上も下もない!平等な 世界だ!君たちが掴んだ未来だ!」
さあ……
君たち全員の財産だ!
僕の周りに 子供が群がり
「兄ちゃん」「兄ちゃん」と 花冠をくれた
「見たか!これこそが最高の栄誉だ!」
花冠を掲げると 僕は笑う
「おおおおおお!」
波のように民たちの 歓喜が 満ちた
「ここを……今から自由都市カイロスとしよう!」
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