つづき

私は逃げようとするけど腕で抱き取られてしまって反撃も出来ない……

 そのまま……されるがまま……

 だ……きたい

 や……!

 なにいってんのよ!

 アーチーは私を抱き上げた

「離しなさい!エセ王子!泣き虫!」

 あれ?

 泣き虫?

 なんのこと?

 アーチーの瞳に 期待の色

 そして自室の ベッドに降ろされた

 そのまま彼が 私の ドレスの 縫い目をなぞる

 怖くしない誓う……

「あんたね!訳わかんないわよ!」

「だかせろ!」

 ふざ……

 その唇に再び 口付け!

 そして手が 私を 愛おしいように狂おしく撫でる

「ド変態!」

 唇を噛んでやろうか?

 でも出来ない……

 どうして?

 もっとふれあいたい?

 なんで?

へんよ!

 く……ん

 私のゆびが シーツを 握った

 バチ!

 右手は叩こうと上げても掴まれ万事休す

 こんなのへん!

 逆らえない

 ドレスのすそを アーチーが まくる

 けっちゃえ!

 だめ……なによ!

 心に急ブレーキ

 どうして

 抱かれたいの!

 あんただれよー!

 そこで

 アーチーは手を止めた

 そして髪を かきあげる

 すまない……男として最低だ

 ……え?遊び屋アーチーのはず

 どうした?

 傷いたむの?

 なんでだか凄く心配で

 痛いの?

 撫でる

 アーチーの呼吸が荒い

 そのまま また押し倒されそう

 でもアーチーは思いとどまった

 意外

 私は思わず

 アーチーの髪にふれた

「キスだけ許せ」

 後は求めない!

 どさ……

 上から情熱のままに口付け……

「あ……」

 心がほどける

 全て受け入れてしまいそう

「サニー……好きだ!」

「……!」

 私の目から涙

「アーチー」

 そっと囁く

 いいか……守る……僕に守らせろ!逃げるなよ

 そのまま憑依を解いた

 そしてそっと

 そっと私の髪を撫で

 髪に口付けた

「ビックリさせたか?すまないな!おまえをみてると止まらない」

 だけどアーチーは私の頭を抱いたまま目を閉じた

 このままでいさせろ

 いいな

 頼む

「いいよアーチー……」

 彼が息をのむ

「ありがとう……サニー」

 そして寝息をたてる

 私はそっと夜具をかける そして何だか

 それが愛おしいように彼の 首すじに 口付けた

 そして私も目を閉じた

 彼から香の匂い

 それは慣れ親しんだ?

 あれ?なんだっけ……うつらうつら……ほっとするな……

 眠りに落ちた

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