閑話一 オブロン資料室

 まず【はじまりの町 オブロン】を読んでみることにした。


 この町の始まりは最近の様で、創造神ガイアからの信託により作られたようだ。

 シンシア王国は北から出てきた魔王の猛攻にあい、ガイアの宝玉、アレスの槍、イージスの盾の三種の神器があり、守られてきた。


 しかし、守りは堅牢ながら、攻めには転じられない。


 その時ガイアの宝玉が光り


【遠い東の大地、水の竜の近くに町を建てなさい。そしてそこに私の宝玉を持っていくのです。】


 神器の一つを無くすのは惜しいと、国王はその町づくりに自身の最も信頼するものを送り、聖職者に宝玉を渡した。


 ガイアの寵愛を持つ彼女以外に託せる者はいなかった。


 それから町づくりは困難を極めたが、最高の大工に、錬金術のスペシャリスト、怪我を治すプリースト、少しずつ町は出来つつあった。


 二度魔王の手下の侵略を受けたが、ガイアの宝玉により、消滅させた。



 2年で町が出来た。今では塩と綺麗な水、そして作物の町ができた。


 リーダーの名を取り、オブロンの町と国王に認められた。


 国王に、またガイアの信託が来たのだ

【これから2年後、来訪者を呼びます。そのものが必ず魔王を倒し、この地に平和を呼びます。宝玉はこの町を守り、来訪者にとっての目印になるのでオブロンで守ってください。】


 こうして、オブロンは来訪者という光を待つのだった。


 町が強固な結界で守られているおかげで、この町に住む人たちは安心して生活できることがわかった。


 次に周辺の地図を見た。


 オブロンは数千人の住民が住み、ほとんどの人は




 この町はオブロン、シンシア大陸第一の町として初心者来訪者がいちばん初めに降り立つ場所として存在しており、数千人の住民が住んでいる町である。


 この町では林で取れる木材と薬草と、それによって作られるポーション。


 東の大きな農村地で作られた大量の農作物がメインで、他の町へ売られるのだ。


 南には牛がたくさんおり、それを狩り肉を得る。

 その先には大きな海があり、モンスターも少ない場所があったため。そこで塩を作っている。

 小さな魚も取れ、干物にして住民には好まれているのだ。


 西には第二の町へ行けるが、ミニウルフとゴブリンがおり、住民の力では行けない。冒険者に頼り隣町へ行くのだ。



 北には薬草がよく取れる林があり、そこには湖があり、上質な水が取れる。


 その先に向かうと霊峰に着く。


 水の龍神がおり、無闇に近づくものには一切の容赦がない。

 通行証を持ち、向かうといい


 北の林には強いモンスターがいるが、最初の町には結界が強く張られており、弱いモンスターしか存在できない。


 水の龍神の護りの力、ガイアの宝玉、神々の加護により破邪の力なら王国より硬い。


 来訪者は次の町へ行くまでにここで鍛えていくといい。


 と書いてあった。モンスターが先に進めば強くなる理由なども書いてあり、面白かった。


 次に【弓の取り扱い説明書】を読んでみることにした。

 弓というのは、弓を引き、矢を放つ武器

 精密に一撃を重要視する狩人の弓

 行動を封じ、連打でダメージを稼ぐ連射の弓


 人はどちらも選ぶ人もいるが、突き詰めることで更に弓が進化を遂げるだろう



 次に【罠】

 スキルを用いることで、ツルをくくり罠に、石や鉄を加工して、トラバサミ

 籠罠など小さいものも捕まえられる。

 魔法、生産、どちらも極めた時にさらに進化を遂げる


 それからウルはかなりの本を読み込んだ。元々本が好きということもあったが、ストーリーもあり、面白かったのも大きい


 特に気に入った本は弓の英雄と呼ばれる神話の本で、面白くて記憶に残っている。


 その中で、魔法が少し気になり、生活魔法全集を見た。火種を起こす魔法など日常で使える小さな魔法が書いてあった。それを全部見終わった時に


【生活魔法を覚えました。】


 というアナウンスとともに生活魔法を覚えた。かなり有用な本であった。




 そろそろ時間も時間だと、かなりやりすぎて夕飯の時間が過ぎているかもしれないと思い、この場でログアウトをすることにした。


 ホームからもすぐに退出をし、VR機を脱ぐとベッドからむくりと起き上がり、下に降りた。


 リビングでどれくらい遅刻しただろうと思い、時計を見ると、まだ1時間と少ししか経ってなかった。


「え?どういうこと?速読したのかな。」


 不思議に思い、スマホを見てみると


「ゲーム内の時間は現実世界の3分の1?」


 そうなのだ、ゲームの動画しかほとんど見ていない凛はその辺のことを見ることがなかった。



 説明書も見ていないため、3時間経っても1時間しか経たないというこの現象にはてなを浮かべるしかなかった。


「うーん。あの子にゲームの事を聞いてみよう。」


 友達の一人で、かなりのゲーマーに色々聞いてみることにした。






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