『上を向いて歩いたらまた転ぶでしょう(手を繋いだら危ないシーンへ)』
台本の中に書いてあるセリフみたいだと思った。ということは、以前も転んでいるのを見ていて、手を繋ぐことがはじめてではないといこと。
『(手を繋いだら危ないシーンへ)』の括弧の使い方がとても好きです。この後にどんなシーンが訪れるのかとワクワクさせられました。
もしかしたら、手を繋いだ瞬間に爆発するかもしれません。手を繋ぐという行為自体がタイムスリップや不思議な現象のトリガーなのかもしれません。
いずれにせよ、手を繋ぐことによって何か危険な状態へと変化するという表現が、可愛らしい初心な人物を連想させるとともに、手を伸ばした先に存在する他者に触れたいのに、触れたら滅びてしまうかのように思える、臆病さと神聖さの狭間で揺れているような感情を想像させます。
下を向いていては見えない。上を向いていると上手く進めない。
危ないこととは、手が届かないと決めつけたものに、手が届きそうになってしまったことに気が付いたときなのかもしれません。
素晴らしい作品をありがとうございました。