@hoshinochari

生活科栽培キットに三粒ずつセットされてるアサガオを蒔く


実る咲く伸びる芽生えを右巻きにぎゅんと閉じ込めアサガオの種子


目に見えぬ無数の剣に守られた葉と茎に触れ子らが慄く


人間の本性のような形状の荊棘線にアサガオが巻きつく


右螺旋のDNAに操られ蔓は左は囚われてゆく


苛めてる苛められてる無視してる全ての心に寄り添え…ますか?


瞑ってもあかいアサガオ消えなくて境界線を剃刀で引く


身を捩るほどに己れを抱きしめた夜を解いて開くアサガオ


朝開き夕には萎むアサガオの刹那に子らがシャボン玉吹く


アサガオが二輪開いた鉢を抱き帰るいちねん夏が始まる




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

@hoshinochari

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画