饒陽 その2
人、貧すれば、生きるに当って取るに足らないものは捨てられる。それを捨てれば人で無くなるものを除けば、
劉秀、諸将に向かって曰く「饒陽の城に、我、邯鄲の使者として入ろう。今敵とする王郎は劉子輿を
諸将、驚く。劉秀は、
伝舎の
劉秀、車まで出向き
吏、
劉秀、その戸惑いから、計と知る。劉秀、従者らに十分に休養を取らせて、車に上って去る。饒陽を出ようとすれば、伝舎から門を閉ざせと声が届き、門は閉ざされる。しかし、門番の
一行は昼夜問わずに、
王覇、馬を走らせその河岸に至れば、河水は中央で融けて水は流れる。岸伝いに馬を歩ませてみても、舟は
王覇、劉秀に曰く「氷堅くして渡れ申す」
劉秀答えて曰く「斥候め、しっかり確かめずに
王覇付け加えて曰く「渡るには氷が
よって一行は、王覇の言う通り、夜半に起こされると、明るいが熱をもたぬ月光の下、明け方直前に虖沱河に着こうと進む。寒々とした月が道を照らし、寒風が吹きすさぶ中、一行は背を丸めて、
渡河後に王覇、劉秀の前に
劉秀、一瞬、目を見開いたがそれを細め、
王覇、謝して曰く「これは
周の武王が、
劉秀、官属に言いて曰く「王覇は方便で事を行った。殆ど天の瑞祥なり」
すなわち、劉秀、王覇を
信都郡に入った劉秀一行、しかし、当て無く考え無しに、指南に従い南下を続ける。鄧晨の守る常山郡に入れば、何とかなる。しかし、それが遠いとなれば在って無き様な当てであった。
斥候、翁に礼をして本陣に戻るや、劉秀に伝える。劉秀一行が翁のいた所まで至ると、翁の姿はなく、一行は神人かと噂する。しかし劉秀・馮異らは、道中の見張りであろう、信都の中央に伝えるために居なくなったのだと判断するが、瑞祥と言われるものを
上谷郡
還り来る寇恂、即座に王郎の将を斬り、その軍を奪う。即ち、上谷郡、王郎に反し劉秀に附くを明らかにする。次に、寇恂に約した漁陽の
それは分かってはいるが、景丹、劉秀を探すのは斥候に任せ、本軍は劉秀を追わず、王郎に附く薊や周辺を下そうと言う、曰く「先ず、上谷・漁陽が味方に
寇恂が耿弇に言うに曰く「
一同納得する。薊を落としたれば、王郎の将
この劉秀ら一行の足取り、不幸中の幸いと言うべきか、邯鄲の王郎親派も探し
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