第4話 手話を勉強したら…
今僕はすみれの家の前にいるこれ以上に緊張してすみれの家に来たことはない。なんで緊張してるかって?それは僕が手話がわかるという能力を得たからである。全3回の手話の講義を受けて大体のことは理解できるし伝えられるようになった。記憶力は悪くないため助かった。深呼吸して心を落ち着かせている時にドアが開いた。
「あれ、悠也くん?どうしたの?」
「いえ、なんでも…」
「中に2人ともいるわよ」
「お、お邪魔します」
恵さんに動揺が伝わってないことを祈って玄関をくぐる。
「あ、私は買い物に行ってくるから」
「あ、はい。い、行ってらっしゃい?」
「ふふ、変なの」
なんかちょっと気まずさを感じながら階段を上がる。部屋の扉をノックして部屋に入る。
「あ、きた」
「すまん遅くなった」
「ほんとだよ〜悠也が来ないから私が神経衰弱でボコられてたんだけど」
「まるで僕をカモだと思ってるような発言だな」
「まるでじゃなくない」
ちょっとイラッときたけどまぁ許そう、今日の勝負はそこじゃないからね。
「よし3人揃ったしババ抜きしよっか」
「了解」
そう言って腰を下ろす。かれんは大きな口でば・ば・ぬ・きと口を作りすみれに伝える。
「……」
そうするとすみれは待ってましたと言わんばかりに体全体で喜びを表現する。可愛いなぁ
手札を配り、揃ったカードを捨てていく、よかった今回はかれんの強運が発動することはなさそうだ。ていうかそうなる確率ってどのくらいなんだ、もしかしたら飛行機が墜落するより低いんじゃねなんて考えてたらもうすみれの手元にカードはなかった。どゆこと?心理戦だけじゃなくて運も強いんですか?
「いい加減諦めろ、かれん」
「そっちがでしょ」
「こっちでしょ?いや、こっちか?」
揺さぶりをかけてみるが、うん、わかんない!ここで外したら確実に負ける。かれんは僕のポーカーフェイスを一瞬で見破ることができるからな。こうなったら勘でいくしかないかもしれない。いくぞ、せーのっ
「えいっ」
引いたカードには悪魔の絵柄が書いてある。この時点で試合終了僕の負けが決まったようなものなのです。
見事にその後かれんはハートの4を引き当てて2位でフィニッシュしたこれで自己記録のワーストにもまた一歩近づいてしまった。まだ今月も半分過ぎていないのにこの調子で大丈夫なのだろうか。
「あー面白い、悠也に負ける未来が見えないわ」
「でも今月4回負けてないし」
「それはジョーカーが2枚あったとかハプニングがあってノーカンになった試合でしょ!」
「う」
実はそうなんです。というわけで僕秋山悠也は今月0勝なのですというか今年になって勝ったことあったっけ?そんなことを考えていたらすみれは手を動かし始めた。そう、このタイミング、ババ抜きが終わった後によくすみれは手話をしているのだ。来るか手話、さあ何をいつも言ってるのか…もし僕の悪口だったらどうしよう…
すみれはご機嫌そうに手話をしている。
えっとなになに「悠也負けたから〇〇〇〇〇〇」
「……え」
その手話を解読した瞬間自然と出てしまった言葉だ
「どうかした?」
「い、いやなんでもない」
不思議そうにするかれんにそう言う。すみれはいつも通りご機嫌そうである。
「もうこんな時間なの?ごめん今日撮影あるから先帰るね、お邪魔しました〜」
「お、おい」
タイミング悪すぎだろこんな時にすみれと2人とか…でもたしかにそう言っていたよなすみれは
『悠也負けたからすみれにハグして』って
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こんにちはゆるせんです。ここから先イチャイチャが始まるかも?期待している方は応援よろしくお願いします
新作出しました!タイトルは「隣のお嬢様が庶民的すぎる」です。ほのぼの系で書いてます。是非チェックお願いします!!
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