家族は重い。

身体の痛みと心の傷が交錯する、深くえぐるような物語です。

月経による不調から始まり、性別への違和感、そして父親との暴力的での抑圧。
主人公の語りは、社会的な役割や家族の期待に押しつぶされながらも、自分自身を見つけようとする苦闘そのものです。
執拗に「家名」という呪いが、主人公の人生を縛り続けます。

それでも、誰も自分を知らない土地へ逃げ出し、自分として生きようとする姿が描かれるラストには、痛みから解放されようという強い意志を感じます。
おそらく、離れたからといって、蹂躙された時間を忘れられないでしょう。

手放せない父親の連絡先は、家族から逃げ出しきれない重さのようでした。
逃げ切って、生き延びてほしいです...。