風が、教えてる



少し湿ったアスファルトの匂い

夕立が残した熱気が揺れる


夏の終わりの風が吹いて

君の長い髪を揺らす


ひぐらしの声が遠ざかって

少し寂しいメロディを奏でる

カブトムシを探した森も

もうすぐ冬の眠りにつく


ラムネの瓶のビー玉

溶けかけたアイスキャンディー


眩しすぎた太陽の跡

胸の奥に焼き付けて


このまま時間が止まればいい

そんなことばかり考えてた


来年も またこの場所で

同じ夢を見られますように

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