エピローグ ちょっと休憩、、、じゃなくてルシアルカとアラルの話。

これは私ルシアルカが堕天してすぐの話、、、からの過去の惨劇。


ある日の屋敷の中庭での事。私はアラル様に会いに来た。


「あーるじっ様!あなたの天使ルシアルカが来ましたよぉ〜!!」


「ん?おお、ルシアルカか。どうしたんだい?」


「特に理由はありませーん!来たくなったので来ました!」


「ふふ、そうかい。まあ、別段、忙しい訳じゃないからね、どうせなら遊ぼっか。」


「はい!遊びましょ!」


この時はただ一心にアラル様と一緒に居続けたい、、、そう思っていた。


「チェックメイト、、、ですね?主様。」


「あはは、本当に君は素晴らしいよ!こんな簡単にチェスで負けるなんて思わなかったよ!」


「はい!ですが主人もなかなかの攻めでしたよ?あんな攻め方誰も思いつきません。」


「それはそうだな。わざと王の周りを開けるなんて馬鹿らしいよな、、、だけど、それも作戦だったからな。」


まさかーーー


「ふむ、、、サッカーすら負けてしまった、、、かなりドリブルはうまいと思ったのだがな、、、」


「あるじー、、、癖がありすぎて見えてたんです。」


「なるほど、、、そこを改善してみるか、、、もう一回やろう!」


「はい!」


あんなことにーーー


「あと少しだったのになぁ、、、わざわざ魔法で気配消したのに、、、」


「いや〜だって音が聞こえるんですもん〜」


「まあ、音までは消せないからなぁ、、、」


「バスケは技術勝負ですよ!主!」


なるなんて、、、私たちは思いもしなかった。



それはアサネを助けられなかった日の夜。

私はすぐにアラル様のところへと向かった。


「あるじ、、、」


「もう、、、ほっといてくれ、、、」


自身の屋敷のベットの上で体育座りになりアラルは鬱状態になっていた。


私は昔、前世のアラル様について話を聞いた。

だからこそ、アサネが死んだことはアラルから見たら仲間の死、、、それこそ私が天使の頃と同じ事を思っていたのだろう。


「あるじ、、、へこたれないでください。確かにあの方はいないです、、、だけど周りを見てください!!あなたには私達がいるんです!それだけは、、、わかってください」


主へ想いをぶつける、、、確かに今すればよかっただろう、、、だが、それでは私がいい気持ちになれるのだろうか?私はー常に、主人の1番でいたい。


「、、、それとこれは、、、別だろ、、、」


パァン


そんな甲高い音が主人の部屋で鳴った。

それは私が主人の頬を叩いた音だった。


「おい、、、、、、?な、んで、、、」


主人がキレたかと思えば驚いた様子で聞いて来る。主様の瞳から見るに私は、、、涙を流していた。


「別に、、、しないでくださいよ、、、私たちは、、、貴方のためにあるんです、、、ほっとけなど言語道断、、、別に、、、なんて、、、言わないでください。」


今だって、堕天する前の記憶はある。堕天する時だって、彼は近くにいた。理由は仲間なんだから、、、だ。だから今度は、、、私が彼を支えるのだと、、、そう決めてたのだから。



なのにーーー



なのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのになのにーーーなんで!!


『ゴ、、、めんね、、、ルシ、、、ア、、、ルカ』


『いやです!いやです!アラル様ァァァァァア!!』




《うふふ、私を倒すなど不可能です。0点》


ジー、ジ、ジージー、、、


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