6話 VS【大罪連】side リバイリアandルシアルカ

シックとサタンの戦いが終わった頃。

俺は他のところを千里眼で見たり、学生の相手をしていた。

ちなみにAクラスだろうが関係なく潰しているが、全く闘いにならないので勝つたびに100キロの重りを付けて戦っている。

今はだいたい1トンくらい。

それに魔纒もしていない為、前世と同じくらいの体感なはずなのだが、、、ステータスのせいで底なし体力、底なし筋力となっている為全く重さを感じない。


「やぁ!」


そんな子供のような弱々声を出しながらまた1人の生徒が僕に向かって突きを放つ。


「、、、はぁ、、、こんなに自分に負荷かけても全く相手にならない、、、今度は自分に死ぬほどデバフ掛けて戦うか。」


そう言っては、ボロボロの木刀を構え、生徒に向かって斬撃を放つのであった。


《sideリバイリア》


「、、、私は、、、弱いものが嫌いです。」


そんなことを誰も近くにいない森で呟く。


「触れればガラスのように消えてしまうのだから、、、」


そう悲しそうに言いつつ、森を歩く。

そこで木の裏に誰かがいるのに気づいた。


「ああ、、、どれだけやっても人間の気配消しは不完全、、、なんとも妬ましい、、、そして可哀想、、、」


ヨヨヨ、、、と言いながら近づくリバイリアに気付かれた女は杖を構え、詠唱をする。


「流れる水は自然の力を精霊から与えられた聖なる水!!《アクアセイント》!!」


水魔法と光魔法の混合魔法。かなりの精度に私は驚き、持ち前の身体能力で避ける。


「、、、ああ、、、なんと不運な、、、私の相手は魔法に優れていたとは、、、妬ましい、、、妬ましい」


「私の魔法を避けるなんて、、、嫉妬狂っちゃうわ。自己紹介がまだだったわね、、、嫉妬の柱シル、、、よろしくね?」


「リバイリア、、、魔法が一つ以外全て不得意な嫉妬そのものよ。よろしく。」


リバイリアは鎌を。女は杖を構え両者戦闘態勢に入る。


「「いざ、、、勝負!!」」


そして長い戦いが始まった。


キィン カキィン、、、


ほぼ無人の森の中でその音だけが聞こえる。

戦況は変わらない。私が鎌で切り付けようとすれば、詠唱短縮で放たれる魔法が放たれ、相殺される。


「本当、、、相手がここまで強いとは、、、嫉妬しますわ、、、」


血だらけになりながらも鎌を杖代わりにして何とか立っている状態だった。


「私は相手があなたで本当に良かったと思っているわ。」


圧倒的な力の差、、、いや、魔法の差によりリバイリアこと私は絶望的な状況に立たされていた。


「、、、私は昔から魔法の才能が皆無でして、、、周りの大罪に嫉妬をしていました。」


よろよろな彼女はそういうと、鎌を構える。


「最後の言葉ですの?」


少しふざけているような口調で。

だが、私はそれに関係なく独り言のように呟く。


「でも、私にだけしかない力があるのをそこで気づいたんです。主からは神戦へ向けた切り札と言っていましたが、、、死んでしまえば元も子もないのでまぁいいでしょう。」


そう言っては武器を片付け口笛を吹く。そしてつぎの瞬間には彼女がいたところに爆発が起こる。一瞬自爆かと思い油断したと思ったが。


「何をしてーー?!」


次の瞬間先程彼女がいたところに新しい気配、、、それも私とは完全に、、、いや、比べるのすらおこがましい存在が現れた。


「、、、天上天下唯我独尊、、、Nice to meet you.

私はアラル、、、確かにリバイリアには少し荷が重かった気がするな、、、これくらいなら確かにいい練習になるだろう、、、《mode 死命天冥鎌》」


そう呟くと先程まで明らかにおかしいほどの気配を持っていたものが光、深淵のように真っ黒な鎌が出来た。


「さて、、、続きをしましょうか、、、嫉妬の柱さん?」


その鎌を持った彼女は不敵に笑い先程とは違う構え方をする。それはまるで手を抜いている、、、遊ぶ気満々の構え、、、そう、棒立ちなのだ。


「さっきまでやられていた人とは思えないわね、、、」


と言うものの、明らかに相手が未知数になったのは明白。なら様子見、、、いや、全力で最高速で消し飛ばす!!と先ほどよりテンポをあげ、無詠唱レベルの魔法を瞬時に発動しようとするが、時すでに遅くーーー


「嫉妬狂え!光無きこの世界に呪いの祝詞を!大罪天界1s tリヴィアポカリプス〜カースロード」


それは彼女が無詠唱で発動するよりも早く展開された。


(何も、、、見えない、聞こえない、匂わない、そして、、、何もわからない。理解しようとしても嫉妬というものにより感情が支配され、全てがわからなくなる。まさに、いつまでも情報が完結しない、、、そんな感じなのだ。)


「、、、大罪天界、、、全ステータス向上に伴い、自分が今一番具現化したい世界を一瞬で構築することのできる天界。故に大罪でもある。、、、要は、なんでも具現化チート世界、、、それにプラスして感覚遮断、、、何もわからなくする、知覚すら消し飛ぶんだよ、、、ま、そういう訳なんだよ、、、わかったかい?、、、あ、聞こえないか。」


そう言っては鎌を刀のように構え、彼女の元へ走り、目の前で止まった。


「確かにあなたは強い、、、だけど。それは井の中の蛙でしかないことを知って来世に活かすのね。」


そう呟いて、笑いながら首を切り落とすのだった。


《sideルシアルカ》



私は昔から最強だった。大罪内最高傑作で、神に対しての最高の切り札、、、そう、アラル様から言われて来た。

私は最初は大天使だった。アラル様に認められたくてとっても努力したのに、、、


『え、大天使?、、、どうせ七大天使だろ?まもりしかできない天使族は要らないよ。盾として使ってそれで死んで欲しくないからさ。だから攻撃的になって欲しい、、、』


私は守護の大天使。だからあらゆる攻撃から守ることができるのに、、、私たちの身を案じて、、、だからこそ私は堕天してさらに強くなった。

だけど、それは遅かった。


『よ!サタン!次あれのコンビネーションしようぜ!やっぱお前が一番合わせやすいからな!』


『アラル、、、様、、、』


すでに同僚であるサタンと神に対しての対策をしていた。


実は一ヶ月に一度大罪内で大会が開かれる。誰が一番強いかってのだが、、、それは毎回一位だ。なのにアラル様は私を取ってくれない。


「、、、なにが、、、悪いのかな、、、」


私はそう呟くしかなかった。


「とりあえず、、、君でこの怒りを抑えるとしよう。」 


「はっ!雑魚如きが私を倒すなど!」


目の前でなんか訳のわからない男がほざいている、、、


「、、、これは、、、アラル様に認められたくて一人で作った無敵の力。」


いつもは見向きもされない、、、だけど、今この時だけは、アラル様に見てもらえる、、、だから、ここで結果を残す!

(この時すでに武器変化させられているため、見ることは出来ないので、依然、ルシアルカの評価は変わることがなかった)


「嫉妬 憤怒 堕天 強欲 傲慢、、、この中でどれが一番強いと思う? 正解は堕天。何もかもを堕とすその力は正に最強の象徴。

誰一人として七大罪の王には勝てぬ。

負けはない。我が王のみに捧げるラプソディ!!

振るい堕天へと堕とされろ!闇と光が混じるこの世界に破滅の祝詞を!


 大罪天界1s t 《ルシアルマゲドン》〜ルシテッド〜」


ルシアルカの大罪天界。それは天界内であれば

なんでも創造、破壊が出来るチートスキル。

それは相手が自分以上の強さを持ってない限り発動する無敵の力、、、要はアラル以外防ぎようのない神の力なのだ。


「まぁ、これはただの八つ当たりだ。お前は運が悪かった。それだけだ。《崩壊》」


そう告げると、相手は特になにもできず、ボロボロと消えていくのであった。

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