No.6 たたらの灯(ひ)に咲く葉 ~ハノカの鍛冶場より~ / 緒 とのわ 様

No.6 序

 久しぶりの「序」です。

 皆様ご存じと思いますが、本編感想前に作者様と作品概要について感想するコーナーです。



 No.6の作品として採用させていただいたのは、緒 とのわ(@Tonowa74)さん(カクヨムID(@Tonowa)さん)の作品です。

 (恐れ入りますが、以下、お名前の半角スペース省略させていただきます)


 緒とのわさんとは、1か月くらい前にXで知り合いFFさんになった関係の方です。

 謙虚で丁寧な方の印象で、Xでは「いいね」をよく押してくださいます!

 いつもありがとうございますm(_ _)m


 Xのアイコンに可愛らしい寄り添う猫が描かれていて、お見掛けするたびに癒されてます。

 ちらりとXのやりとりなどを拝見すると、どなたにも丁寧な対応をされていて「良い人!」と勝手に私の中の好感度が上がってました。

 ところが、緒とのわさんご本人が謙虚すぎてあまりご発言されないので、なかなか会話をする機会がありませんでした。

 そしてこの間、ようやく「初めまして」をする機会がありました!

 そのときにぽろりと「感想文企画に応募したいなとちょっと考えたりしてました」とのお言葉をいただき。

 無事、こうして参加を脅し取る()ことに成功したという経緯となります(何


 カクヨムのプロフィール画面にも丁寧にご本人のスタイルなどを記載されていらっしゃいます。

 ご丁寧で繊細なお人柄がそれだけで伝わってきますね!




 さて、そんな緒とのわさんにご提供いただきました作品はこちらです。



 『たたらの灯(ひ)に咲く葉 ~ハノカの鍛冶場より~』


 https://kakuyomu.jp/works/16818792435749087435



 キャッチ:悲しみごと、打ち直す──女鍛冶師の芯は、鋼のようにあたたかい。



 長文でないタイトルです。

 女鍛冶師、というと剣の世界を扱うファンタジーっぽいですよね。 

 強豪がひしめきあうファンタジーの分野。

 流行りよりも書きたいことを書く、というご意思が感じられます。


 余談ですがタイトルや概要にもルビを使える機能がほしいと思います。

 カクヨムさん対応してください。



>灯に咲く葉


 という表現が詩的で良いですね。

 「華」でなく「葉」とあるところが、地に足の着いたイメージを受けます。

 作品全体が、媚びを売るつもりはなく生き様で魅せるのだ、と語る印象を受けました。



 キャッチもそれに合わせて


>悲しみごと、打ち直す


 と。主人公?ハノカの強さが、これだけで伝わります。

 個人的にキャラクターの心情に惹かれる性質なので、この時点ですでに期待感が高まってます。



 続いて作品概要を見ていきましょう。

 ちょっと長いので要点のみで。


>──視えてしまう、“心の色と声”。

>感じてしまう、“強い痛みと苦しみ”。

>それを狐火で鍛(う)つ女鍛冶師がいる。


 冒頭部です。

 主人公の能力ですね。

 キャッチの意味がここで理解できると同時に「どう感じるんだろう?」と興味を抱きました。



>『静かに始まる物語が、好きな方へ』


 括弧書きで強調されています。

 これは読者への呼びかけですね。



>元鍛冶師の老人に懇願され、引き継いだのは──取り壊し寸前の古い鍛冶場と、一軒の住まいだった。


 物語がどのようなお話なのか、ここで概要が掴めます。

 古い鍛冶場に住み込んで鍛冶をするお話なわけですね。



>──そんな彼女には、人の“心の闇”が色や声として視えてしまい、かつ酷い体調異常に襲われる、特異な力が目覚める。


 ここ、文法的には誤りではないと思いますが、ちょっと言い回しが分かりづらいかもです。

 すみません、こんなところで。



>たくさんの出会いと、それぞれの想いに触れ、彼女の心にも、小さな火が灯っていく……。


 彼女のスタートが暗いところから始まり、そこから明るい方へ。

 アウトラインが見えると、希望を得ていく過程に期待が持てます。



>痛みも、悲しみも、そのままにはできない。

>彼女は“魂を打つ”鍛冶で、誰かの心を救おうとする。

>これは、心を救うための火を打つ、ひとりの鍛冶師の物語。


 ハノカは優しく強い人なのでしょうね。

 人柄がよく伝わります。



>和風ファンタジー×スローライフ × 鍛冶 × ヒューマンドラマ+ほんのり恋模様

>《“大切”なことは、怖くたって逃げない……》


 作品全体のコンセプトですね。

 タグで語り切れない魅力の部分です。


 以下は作者様のお好みのお話です。

 小説を選ぶ際、コンセプトで読む作品を選ぶ方も多いと思います。

 このコンセプトが概要の先頭にあると、読者も最初に作風全体のイメージが掴みやすいかもしれません。

 概要全部を読んでから見ると「ああ、まとめて言うとこういうことか」という印象でした。

 せっかくご用意されたコンセプト。

 端的に伝わるのでちょっと勿体ない気がした次第です。




 さて、概要は以上です。

 次から本編を読んでいきます。




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