第4話「ペンダントがひらく道」
地図の“?”をたどって、ちびっこたんけんたいがやってきたのは、海に近い草原でした。
風がつよくて、草がザワザワとゆれています。
「このあたりに“?”があるはずだよ」
カイが地図を見ながら歩きます。
「でも、ただの草っぱらにしか見えないけどなぁ」
ミミはちょっとつまらなそう。
すると――ポコが大きな岩の前にとまりました。
「みんな! ここ、ふしぎな模様がほってあるよ!」
* * *
岩のまんなかには、羽のような形のくぼみがありました。
「……あっ!」
リクがさっき手に入れたペンダントを思い出しました。
ペンダントをあててみると、カチリ、と音がして……
岩がゆっくりとひらき始めました!
「わぁ〜っ! ペンダントがカギになったんだ!」
ミミが目をかがやかせます。
中から現れたのは、地下へ続く石の階段でした。
* * *
階段をおりると、そこは小さなほら穴。
天井には青白い光をはなつ石がびっしり。
「まるで、海の底みたい……」
ミミはうっとりしてつぶやきます。
部屋のまんなかには、古い石碑が立っていました。
そこには、こんな文字がしるされています。
《島のたからは たんけんの心をもつものにあらわれる》
「たから……?」リクが声に出しました。
「やっぱり、ぼくたちは島に試されてるんだ」カイはうなずきます。
そのとき、ググが石碑のすき間に足をひっかけて――どてん!
石がガラガラッとくずれて、小さな金色のコンパスがころがり出てきました。
「ま、またやっちゃった……」ググがしょんぼり。
でもリクが笑って言いました。
「いいんだよ! これも冒険だ!」
* * *
手に入れたコンパスは、ふしぎなことにピカピカ光りながら、地図のつぎの“?”を指ししめしています。
「これで、つぎの場所もわかるぞ!」
カイが目をかがやかせました。
「よーし! ちびっこたんけんたい、前へ進め!」
仲間たちの声が、光る石のほら穴にひびきました。
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