第3話 オムライスと笑顔
そろそろ夕飯の時間か。
足取りは重いが、
はあ、先輩にどんな顔されるかな…
今の時点では、わざわざベランダに出てパンツを見ようとしてた男だもんな~
なんとか言い訳しないと…!
そんな決意を胸に、俺は
テーブルにはおいしそうなオムライスが並んでいる。
そういえば、今日はオムライスって言ってたっけ。
先輩、オムライスが好きって、意外に子どもっぽくってかわいいな。
「
「え、先輩!?行きますけど!いきなりそんな、そういうのは段階を踏んで──」
「プッ…プププ…アッハハハハ!」
「え、
「ごめんなさい。一度言ってみたかったの、
「あら、
俺は
「あ…はじめまして。今日からここでお世話になる
「
「あの…先輩、いつからそこにいましたか…?」
「
終わった…
パンツを見たあげく先輩の部屋に上がり込もうとしたやつにランクアップしてしまった…
「お、オムライス
「あら、あっくん。お
「いや~、普段
「いや、小学生ですか!フェラーリとか
……
転校を繰り返したことで
口を
ロクに話していないのに、俺の好感度はもう地下に
「さっ、ご飯
いや、でもこの人のせいで俺の好感度下がったんだよな…?
まあ、いいか。
「いただきまーす!」
「うま!やっぱり
「あら、うれしいわ!
「うん、おいしい」
感情こそ
直前まで読んでいた本は
「
「…あ、はい!めっちゃうまいです!」
「じゃあ僕がもっと
「あっくん。食事中はふざけないの」
「まずくなるのでやめてください。冥土に
「お、メイドだけに?うまいこと言うねえ!(鼻息)」
「
「フフッ…」
声の
スプーンを加えて、口をキュッと
俺たちの視線に気づいた先輩は、すぐに表情を戻してオムライスを食べ始めてしまった。
その笑顔はおそらく3秒も見れなかったが、その後に食べるオムライスがやけに
俺の両親は自由だったから、家族でご飯を一緒に食べる機会はそう多くなかった。
正直、食事は作業になっていた。
だからこうやって、楽しく話しながら食事をするのはとても楽しい。
それに先輩のあんなに
先輩の笑顔が
きっと先輩は俺を嫌っているのではないと、そんな
「
「あら、
そういえば、ここにはもう一人、大学一年生の女の人が
「あ、やば!予約してたゲーム受け取ってくるの忘れた!最悪~今日やろうと思ったのに~」
とりあえず自己紹介するか。
「あ、今日からここでお世話になります、
「へえ~、君が
「え?俺がですか」
「そう。私今からご飯食べるし。」
「あ、
「今日発売なんだよ?発売日にやりたいじゃん!せっかく予約したんだし」
「は、はあ…あっくんじゃダメなんですか?」
「あっくんが夜に外出たら、
ぐうの
「
え、待て待て待て、先輩と一緒に?
ゲームの受け取りとはいえ、
「なんで私が…」
「散歩がてら案内してあげればいいじゃない。後輩が来るのちょっと楽しみにしてたくせに」
「んな…そ、そんなこと…!」
「はいはい、いいからとりあえず行ってきて!前言ってた
「わ、わかった…」
こうして、先輩と二人でゲームショップへ行くことになった。
…やべ、何話そう。
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