第32話 ②ジランドールという名称にした
砲身は1m、手元には複数の砲弾が装てんできる機構を用意した。試射すると、練習場の壁までまっすぐに飛んで行った。到達距離はわからないが驚異的だ。とりあえず6発は連続して打てる。
見ていた軍曹が、
「狙撃には最適だね。
砲身をもっと短くしたら、兵隊の全員が所持できる武器になるかも」
と、新しい開発任務をもらった。
〇×△
軽量ジランドールの砲身を30cmに短くした。長時間もって行進しても疲れないだろう。一番重いのは予備の砲弾だけど。着弾の様子を見るに、200mぐらい先の人なら腕を吹っ飛ばすぐらいの威力がある。
砲身長を15cm、砲弾の直径を3mmにした拳銃を試作した。5m程度で殺傷能力が十分ありそうな感触を得る。相手も頭を狙うのは、そこそこ訓練が必要かもしれない。
〇×△
拳銃になると、構成している部品はけっこう小さいし、複雑な形状をしている。
プレス機の金型を工夫して、1回のプレスで、部品を成型できるように工夫したのだが、それでもプレス機が10台ほど並んでいる。それぞれが、専用のパーツを作り続けている。
そのあとの工程では、人が複数のパーツを組み合わせて、機能部品を組み立てている。専業の組み立てマシン化している。
ここまでくると、日常使いで、分解整備できる機能パーツになっていった。
日産20台の拳銃製造ラインが出来上がった。まー、週5日作業をしたら2日は休暇としたが。
大量のサンプルは、各部隊に出荷された。もちろん、実際のテストを行ってもらうためだ。
砲弾の製造は火薬を使うので、遠く離れた、周りを土塁の積んだ小屋で行っている。機械化しようとは思ったが、もし火花が散って爆発するとかしたら目も当てられないので、人海戦術だ。
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