第33話 ③報告書を書く

 テレサは、義手の製造工程を事細かく報告書に書いた。上司は了解してくれたので、国に提出した。

 実際戦争で手足を亡くした人に役立つかもしれないと願ったが、コスト的にはちょっと大変かもしれない。


〇×△


 ブリジッタは、休暇をもらったテレサと湾岸都市 ラグーサにきている。いつものようにぶらぶらして、露店をのぞいている。今更魚を獲りたいととは思はないので、東のほうにある雑貨の多い露店をのぞいているけど、本当にいろいろあって楽しい。

 いかがわしい店も多く、棚にはこけしが並んでいたりする。海で夫を失った未亡人も多いので需要があるのだろう。といっても買ってみようとは思わないが。


〇×△


 精油を売っている露店があった。いろいろな花の香りが漂っている。どうも、シスターが販売しているようだ。ドレスを買うわけでもないけど、ちょっと贅沢をしてみようと、バラの精油を買い求めた。

 シスターが言うには、近くの教会の庭で作っているそうだ。見学できますよと、少し小高い丘の方向を指して説明してくれる。


 教会の裏に行くと、バラの花が満開で、シスターアンナが、花を絞って蒸留装置で精油を取り出しているところを実演してくれた。

「ちょっとしかとれないのね」

「バラの花はそれはそれはたくさん必要ですね」


 数年前に、マルコという少年がね、トゲのないバラと四季咲きになるように祈ってくれたら、何本かそういう苗ができたので、今は増やしているところなの。


〇×△


 宿に戻ってシャワーを浴びでベッドでごろごろしていたら、テレサが、

「これ買ったの」

って、そう男のあれを箱から取り出した。


「使ってみようか」

 自分でクリちゃんを撫でまわしているので、ローションを塗って、私がそれをゆっくり挿入してみた。ぬるーっと入る。

 スキルを発動したら、テレサは耳の先まで真っ赤になってぶるぶる震えだした。口は半開きでよだれが垂れているし。

「それってなあに?」

「超音波っていうスキルなの。気持ちいの?」

「とっても、う、いきそう」


夜は更けていった。

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