『時輪の記』第3話 火と薩摩と、時の声

雪原から炎の戦場へ——。
明治の世に飛ばされた僕は、懐中時計の導きで鹿児島の城山に辿り着いた。
そこは、西郷隆盛と薩摩士族たちが政府軍と最後の戦いを繰り広げる、激動の西南戦争の真っただ中。
刀と銃が交錯し、忠義と理想がぶつかり合うその瞬間、僕はある一人の若い兵士と出会う。
彼の「生きたい」という願いを叶えるため、そしてこの戦いの結末を見届けるため、僕はAIスマホを握りしめて奔走する——。
これは、歴史の奔流に挑む“時の旅人”の物語。