第3話 続く違和感
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気がつくと仰向けで倒れていた。
周りには何の光源もなく病院内にいるのかどうかすら分からないほどの暗闇にいた。
「あいつらはっ…?」
暗闇に目が慣れてきたのか、うっすらと周りの状況が分かってきた。起き上がろうとした自分の物音で気付いたのか近くでライトが点きこちらを照らした。
気絶しことに驚き、こいつらは慌てて人を呼ぶかどうするか迷っていたようだ。
こういう事態になってしまった以上、今日は解散し後日また来ようということになったが、
「自分の体のことだったら大丈夫、このまま続けようよ。」
二人は顔を見合わせ驚いていたが、半ば強引に連れ立って続きを始めた。
気を失ってたせいか頭の中がボーッとはしていたが、先程まで感じてた息苦しさや不快な動悸は感じなくなっていた。それどころか体は軽くなり、高揚するほど心は明るくなっていた。
すると目の前には四階へ続く階段が見えてきて、その階段を登ろうとした途端、上から何かが転げ落ちてくるような音が聞こえた。急いでライトを当てたようだが、そこには何もなく、前を歩くあいつらはこちらに息が荒くなってるのが分かるほど恐怖を感じていた。
「洒落にならなくない?もう、止めないか?」
「そうだよな。ホントにヤバい所じゃん、この場所。」
二人揃って引き返すことを考えてるようだ。
「…何で?せっかくここまで来たんだから最後まで行こうよ。ここが本物なら動画でバズるでしょ?それに後、四階と五階だけだよ?ここまで来て引き返すのは勿体ないじゃん。」
普段おとなしい人間がまくし立てるように放った言葉に圧倒されたのか渋々上の階に向かうことにした。
四階は隙間風なのか悲鳴なのか分からないほどの不快な音がフロア中に広がっていた。
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