第59話 ずっと追いかけた目標に踏み入れた

 私達は約三週間に渡って、貿易都市テデュに行っていた。帰りもヒュドラに会わないようなルートを選び、ヘルザ王国に帰って来た。


 ヘルザ王国の高級宿に居たゴドラが、、、


「皆、長旅、ご苦労だったな。王への報告はまた明日で良いだろう。」


とねぎらってくれた。続けて、、、


「チェリッタ。見事に苦難を乗り越え、新しい仲間になった事を誇りに思う。お主がいなかったら、ヒュドラから逃げられなかっただろう。と聞いている。」


 チェリッタにも歓迎の言葉をかけてくれた。そして、私は、、、


「ゴドラは王様と何してたの?」


と聞いて、


「兵の訓練等だ。戦になるからな。後は、二日間ほど日が空いたので、国の裏の新大陸を少し冒険して、氷炎龍とか言う、双頭竜と戦い、お互いに気が会って、認められた。これは、土産だ。」


 とゴドラが答え、ゴドラが玉みたいな物をかざし、光が私達を包みこんだ。


 凄い!!


 力が湧いて来る、、、


 私達は、双頭竜の加護を得て、チェリッタはさらに双頭竜の召喚をの能力を得た。


 「ゴドラさん凄いです。私にも力が付いてくるのが、分かります!」


 エドガーは興奮気味でゴドラにお礼を言った。


 チェリッタも、、、


「あの時は本当にすみませんでした!こんな加護と     召喚の龍までもらって、本当にありがとうございます!!」


 と頭を下げた。


 ゴドラは、


「礼等は要らぬ。我が長くは動けなかったから、我も皆の役に立ちたかった。だから、皆にせめてもの礼を贈りたかった。」


 と言った。


 そして、私は貿易都市テデュで起きた事等をゴドラに全て伝えた。


「なるほど。これはマズいな!!三つの国が均衡して、成り立っていたものを貿易都市テデュの市長とやらが潰そうとしているか、、、バランスは崩れ始めているのは分かるが、、、」


 ゴドラもしばらく黙り込んで、考えていた。


「そして、太陽神か、、、ヘルザ王国の古文書にも載っていないな、、、」


 と呟き、また、黙り込んで考えていた。そして、私は、


「すぐに考えても、答えが出ない時は出ないわよ!せっかく揃ったんだから、歓迎会をやりましょ!」


 と言い、皆で酒場に行こうと提案した。

 

 そして、ゴドラも


「そうだな。まだ起きてもいない事を考えても仕方ないな!様子を見るか!ロザリア!苦労をかける。そなたは立派な光の戦女神に成長したな!そなたはもう、立派なこのアスタロテのリーダーだ!」


 と言って、、、私はその言葉を聞いて、感激のあまり、(やっと、ゴドラに背中が見えた!)と思って、今までの苦労を思い出し、泣いてしまった。


 ご先祖さまも、、、


「よく頑張ったわ冬羽。これからが本番だから、今は楽しみなさい!」


 「ゴドラの横に胸を張って立てる事が私の中の目標だった!ご先祖さまと私だけの秘密の目標にやっと足を踏み入れた!ありがとう!ご先祖さま!!」


「あなたには皆がいる。だから、私だけではなく、皆に感謝しなさい。本当によくここまで来れたわね!私達は、、、」


 と歓迎会の店まで行く道中で頭の中で私と話をして、ねぎらってくれた。


 そして、歓迎会でこのパーティーが揃った事をみんなで祝った。そして、私も決心していた、、、

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る