デレ100%!

「……はぁっ、ん……っ、あつい……」


 ベッドに押し倒したまま彼女の頬に触れると、しっとり汗ばんだ肌が熱を帯びていて、指先までとろけそうだった。

 胸は俺の胸に押しつけられ、動くたびに柔らかい感触が形を変えてくる。


「……ねえ、早く……」


 囁きは掠れて甘く、耳の奥に直接落ちてくる。

 その吐息に混じる熱が、首筋を這って背中まで伝わる。



 俺がサイドテーブルへ手を伸ばすと、彼女は脚を絡めたまま俺の動きをじっと見下ろす。

 瞳の中にはとろけたハートの光が浮かんでいて、もう逃げる気なんて一切なかった。


 カサ…と薄い包装をつまみ出すと、彼女の指先が俺の手に重なった。


「これ……私も触っていい?」


 唇の端が上がって、小悪魔みたいな笑み。


「お前、わざとだろ」


「ふふ……だって、気になるんだもん」



 ビニールを破るとき、彼女が胸元を押しつけてくる。シャツの隙間から肌が滑り込み、俺の胸板をゆっくりと撫でる。


「こうして見ると……やっぱ、あんた……男らしい体つきしてるのね」


 言葉と同時に指先が肩から二の腕へ、そして背中へとさわさわ這っていく。

 爪が軽く肌を引くたび、腰の奥に熱がこもる。


「やめろって、くすぐってぇだろ?」


「ふふっ、感じてるの? 可愛い……♡」


 装着を終えると、彼女は小さく息を呑んで、腰の上でぴたりと動きを止めた。


「ほんとに……するんだね」


 そう呟く声は、震えていて――でも、そこに迷いはなかった。


「今さら止まれないだろ」


「……うん。私も、止まれない」


 太ももが俺の腰をきゅっと締める。

 熱を帯びた柔らかな肌同士が密着して、互いの汗が混じり合っていく。


「……あ……やだ、鼓動、聞こえる……」


 胸を押しつけたまま、俺の心臓の音を確かめる彼女。その鼓動が早いことに気づくと、目を細めて囁く。


「……一緒だね。私も、すごく速い」



 距離はあと数センチ。

 呼吸が混ざり、唇がかすかに触れそうな位置で、彼女が小さく笑った。


「……来て」


「……ああ」


 腰を動かそうとした瞬間――お互いの視線が絡み、時間が止まったように感じた。




 ――To be continued…🩷

(あと数秒後には、すべてが始まる)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

冴えないオッサン、36歳。やつれたサキュバスに、キスだけで蕩けさせられてます♡ 仲村アオ @nakamu-1224

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ