第10話  転校生ゼノン

俺様はポンコツ、スバルの宿題を教えてやることになった。

俺様は人に教えるのがうまいのか?

ポンコツ、スバルは何とか数学、科学の宿題はどうにか終了。

残りの感想文に関しては俺様には理解不能の

問題だ。

ポンコツ変顔のスバルがキリッと出会ったときの生意気なイケメンのスバルの顔に変わる。

「ゼノン。この宿題は大丈夫だ。」

そうして、すらすらと問題を解いていった。

俺様達、ブラックホール星人もそうだが、

得意、不得意があることを目の前であえて感じた。

キリッとしたズバルもスバルだ。

勉強ができないスバルもスバルだ。

当たり前だが。

限りなく機械に近い我々からすると

スバルは、たとえ地球に残ったブラックホール星人の末裔だとしても地球人にかなり近い。

祖母の紫、タケル司令官とは少し違うな。

「よし。終わった。」

宿題を閉じたスバルは。

「ゼノン助かった。明日は学校だ。夏休み明けの新学期だ。みんな、受験モードに変わってる。」

「それは戦闘体制に似ているのか。」

「たぶん。そうだ。明日は早いぞ。早く寝るぞ。」

スバルは苦手な脳内機能を使ったせいか疲れてすぐに寝た。

俺様は机のスバルのPCを勝手に借りた。

「さてと。地球の高校生の実態の予習でもしよう。」

事前の情報収集。これは必須だ。

『戦いは始まる前に始まっている。』  

尊敬する、タケル司令官の口癖だ。

スバルの父親だ。

俺様はスバルの寝顔を少し見た。

「似てるな。」

そしてPCでの情報収集をはじめた。

かなり旧式のPCだな。

寝る前にスバルはこのPCを自慢してたが。

まあいい。

使わせてもらう。

「カキャ。カチャ。カチャ・・・」

PCの音は朝まで続いた。

朝、スバルが起きた。

「ゼノン、まさか寝なかったのか?」

「そうだ。

3日寝なくて平気だ。

まあ、個人差はあるがな。

ブラックホールは無限。

時間の概念はあまりない。

こうして他の惑星。星に着陸した時には

その星の平均的な時間リズムに従う。

そうなっているようだ。」

「そうか。すごいな。」

紫の声。

「朝ごはん。早く食べなさい。

遅刻するよ。」キツイ口調だ。

紫は決まりごとにはうるさいようだ。

「はい。」

俺様達はハモって返事した。

そして紫の朝ごはんを食べて

「行ってきます。」

「さあ、行くとしよう。」

俺様が玄関で学校まで瞬間転移しようとした時に紫が。

「ゼノン。学校では地球人になりきれ。

ブラックホール星人の力は使うな。」

「なぜだ。」

「学校に行けば分かる。」

「行くぞ。ゼノン。」

俺様は家を出た。

歩いて学校か。

そして3年1組の教室に着いた。












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